前回「新しいPCに旧いPCの中身をごっそり移植する方法(1)」を書いただけでその続きを忘れていたので、改めて書き出します。※Windows11 の新しいバージョンも出たことだし。
※今回の作業は丸一日費やすつもりでいて下さい!(;'∀')

前回の内容

 

 

今回の注文内容
❏5年近く使っていたPC( Fujitsu ESORIMO D588/BX )が壊れ欠けているので折角だから買い替えて Windows11 で使っていく!←注文主
[壊れかけPC]
インストールしているソフトや設定もかなりあるので、全部設定し直すのが面倒くさいのでクローンを作ってそのまま流用してしまおう!←自分(;^_^A

❏旧PCの中身を新PCにごっそり移植するメリット
・旧PCのデータを抜き出す為にドライブの修復を行うので、そのついで!
・インストールしているソフトを再インストールする手間が要らない!
・各種ソフトの設定をする手間が要らない!(パスワードやら入ってるし)
・メールもそっくり引き継げる!
・プリンターもそのままで引き継げる!(ユーザー定義用紙の設定等しなくて済む)

❏デメリット
・新PCの専用ツールがなくなる
(※アプリケーションディスク等があれば入れることができる)
・新PCにあるソフトが使えない
(※アプリケーションディスク等があれば入れることができる)
・デバイスドライバーに「不明なデバイス」が残る可能性がある
 特にメーカーが違えば尚更である
(※ドライバーディスク等があれば入れることができる)
[新しいPC]

 

 ■手順その1:下準備

旧いPCはハードディスクなので機械的損傷を修復する
※いわゆる チェックディスクツールで修復

❏1-1.用意するもの:
①Windowsのインストール用起動USBドライブ
前回のRufas3.20で作ったものor Microsoftのサイトからダウンロードしたツールで作ったもの
[WindowsインストールUSBドライブ]
※Windows10 でも Windows11 でもバージョンは不問
 

②バックアップツールとバックアップ用の外付ドライブ
バックアップといってもデータのバックアップしか出来ないツールでは使い物にならない
ドライブ自体(Windowsシステム)のバックアップができるものを用意する
最近はクローン作製が有料化されたツールが多くなってきたが、ドライブ自体をバックアップできるものであればなんでも良い!
ここでは AcronisTrueImage というツールで作った USB起動ディスク を使う。
WD(ウエスタンデジタル)Crucial(クルーシャル)のハードディスクやSSDを買うとメーカーサイトから無料でダウンロードできる。このツールをインストールすると、起動ディスク(USB)を作成できる。 

※ちなみに内蔵HDや内蔵SSDを買うだけではUSB接続できないので別途USB変換器が必要! 最初から外付ドライブを買う方が面倒がないてへぺろ

※ここで使うバックアップソフト「ATI」はもう20年以上使っているソフトで、短い時間で済むのでお気に入りです。 ただ、ここで使っているバージョンは数年前に直接買ったものなので、ここに出てくる写真の絵は古いバージョンのものとなります。最新バージョンは少し絵面が変わっています。

 

❏1-2.ハードディスクの修復
①PCの電源スイッチを入れて Fujitsu(メーカー) のロゴが出ている間に[ f12 ]キーを連打する!
[BOOTメニュー]
起動メニューが出てきたら USBドライブ を[][]で選択して [Enter]
※ここでは上から4番目の「VendorCoProductCode」との表示

②Windowsのインストーラが起動したら、[次へ]を押した次の「インストール」画面で
 

コンピュータを修復する」を実行 (インストールはしない!)
「オプションの選択」画面が出るので
 
[トラブルシューティング]を選択 →
「詳細オプション」画面で[コマンドプロンプト]を実行


[コマンドプロンプト]
DOSのコマンド入力画面が出てくるので、Windowsが入っているドライブがCドライブなのを確認するために 「dir c:」と入力する
[Cドライブの中身確認]
C:\ のディレクトリ」に 「<DIR> windows」と表示されれば、CドライブにWindowsがインストールされていると判断できるので
[修復コマンド]
chkdsk c: /f /r」と入力する。1時間以上かかってハードディスクのチェックと修復が始まる。
[修復結果]
終わるとこの画面が出てくる。結果 184KB の 不良セクター が修復された。
※不良セクターがなくとも、マスターテーブル等が修復されてWindowsが起動できるようになる事もある。最後にexit」と入力するか右上の「X」をクリックする。

「オプションの選択」画面で、「PCの電源を切る」をクリックして修復終了。

 

 

 

 

 ■手順その2:バックアップ

ここでは4つのバックアップを作る
 

①旧PCのドライブ全体のバックアップ
②旧PCのデータのみ(usersフォルダ内のドキュメントフォルダ等)のバックアップ
③新PCの Windowsフォルダのバックアップ

④新PCのドライブ全体のバックアップ

4つ作るのは念のためである!本来なら①と③のみで良い

 

❏2-1. 旧PCのドライブ全バックアップ

バックアップツールの入ったUSBメモリーを差し込み、Power ON
すかさず [f12]連打!

[Boot] {ATImenu}
USB起動ディスク(4番目)を選択
ATIのメニューが表示されたら、ATI を実行! (キーで[1]を入力)


[ATI]
ATIが起動するので、[バックアップ(ディスク)]をクリック
[Backup]
どこをバックアップするのか聞いてくるので
[NTFS (C:)]にチェックを入れる。

念のために[EFIシステムパーティション]にもチェックを入れる。
「リカバリパーティション」は、もし修理して再利用したいならバックアップしておく。
不必要な項目の☑は外しておく。
選択が終わったら[次へ]

[Backup]
バックアップ先を指定する為に、[参照]をクリック
[Backup先]
表示されるまで、かなりの時間がかかる事もあるのでじっと待つ!
保存したい場所(ドライブやフォルダ)を選択!(ここではD:\BackUpフォルダを選択)
またはメニュー上段の[新しいフォルダを作成]する。
外付けUSBドライブの場合は、リムーバブルドライブと表示される事もある。

 

次に、作成するバックアップ名を入力する
[Backup名]
ここでは「Win10-old」と入力した。 [OK]をクリック

保存先が決まったら、[次へ]
[処理実行]
ここで[実行]すれば始まる。
 

しかし今回は「不良セクター」のあるハードディスクなので、ひと工夫!
[オプション]を選択
[完全] [除外]
バックアップの種類は[完全]を選択し、[次へ]
除外ファイルを選択。 [次へ]
[Error]
Error Handling で、この2つにチェック☑を入れる
もしチェックなし☐ だと、エラーが出た時、そこで止まったままで先へ進まない。
最後に[実行]!

[実行]
バックアップにはかなりの時間を要するので、
☑完了時にシャットダウン
…を指定する事で、放っておける!

※ハードディスクにトラブルがない場合は通常20~30分で終わる。速い!ラブ

データが大量につまった大きなドライブでトラブルを抱えているようなら数時間かかる!(;^ω^)
丸一日かかった事もある(;'∀')

 

❏2-2. 旧PCのデータのコピー

上の作業で旧PCのバックアップを取っているので、本来ならこの作業はパスしても大丈夫である。
しかし、旧PCの中身の移植に失敗(起動できない)した場合には、せめてデータだけでもバックアップしておかないと、新PCではデータを破棄せざるを得ないのである。故のデータコピーをする。
旧PCが何とか起動できれば、そのまま起動して、自分のデータをDドライブに保存し直す(Dドライブを作っている場合)。または外付けドライブに保存しましょう!

ここでは旧PCが起動できない場合として確認してください。
 

起動時にパスワードを設定しているパソコンの場合、そのPCのハードディスクを取り外して他のPC( OSはWindows )にUSB接続しても、データの保存してあるusersフォルダ内にアクセスできるとは限らない。つまりデータは抜き出せない(T_T)
…という事で、Windows じゃなければOK! Mac もってる?(;'∀')
USBから起動できるOSを利用します。 Linux です。
Linux と云っても色々な種類があるが、最近は Ubuntu を利用する事が多いかなぁ。
 

で、そのUbuntuの起動ディスクをUSBポートに差し込み、Power ON!すかさず [ f12 ]連打。
[BootMenu] [NoBoot]
起動メニューで4番目の「 UEFI OS 」を選択し[Enter]
… びっくり … (;'∀') アレ? セキュアブート にひっかかって、起動できません。
再起動し [ f2 ]連打! または [ f12 ]連打してメニュー最下段の[ Enter Setup ]で[Enter]

 

[Bios] [システム]
[詳細] [セキュリティ]

BIOS画面に入ります。次に「セキュリティ」タブに[]や[]キーで移動します。
そこから「セキュアブート設定」を探し、[][]キーで移動し [ Enter ]
[セキュア設定] [機能]

セキュアブートが「有効」になっているのを確認出来たら、これを無効にする為に更に下の「セキュアブート機能」まで下がり[Enter]を押すと[使用しない]と[使用する]を選択できるようになるので[使用しない]を選択して[Enter]
セキュアブートが「無効」に変わったのを確認したら
[f10]キーで保存終了!
または[ESC]キーで「終了」タブに移動して「保存して終了」する。
 

PCを再起動して [f12]連打
メニューから[UEFI OS]を選択し[Enter] (※上の最初と同じ作業)
[Ubuntu起動Menu]
Ubuntu の起動メニューが出てきたので、一番上で[Enter]を押したが、何故かSleepしてしまった。
ここは2番目の「 Ubuntu (safe graphics)」を選択するのが正解のようだった(;^_^A
何故だろう?
[Ubuntu]
データコピー用に使う 外付USBハードディスク(ここでは「BackUp」と名前つけている)をクリックして、データを保存したいフォルダを開いておく。
次に、デスクトップ画面の「Ubuntu」をクリックすると、開いた窓の左側最下行に[+他の場所]とあるのでクリックして内蔵ハードディスクを選択する(ここでは「252GBのボリューム」となっている)。
すると開いた窓の中に「Users」とあるフォルダがあり、その中を開くと個人名(UserとかTanakaとか)のフォルダがあり、その中に「Documents」や「Pictures」や「Desktop」…その他フォルダがあるので、まとめてコピーし、外付ドライブにペーストする(または直接ドラッグ&ドロップする)
↑この作業は旧PCからのデータコピー
※この後の(終了)説明が下③にあるので続けて読んでください。

 

❏2-3.新PCのデータのコピー

今度は新PCを起動して同じ作業をする。
↓新PCの「Windows」フォルダーをコピーする(新PCのデバイスドライバーを取得する為)
[Ubuntu]
新PCの「Windows」フォルダを、外付けドライブに「Win」フォルダを作ってそこへコピーする。
コピー中はお月様みたいな円グラフが表示される。
クリックすれば写真のような進行状況を表示してくれる。
円グラフが消えればコピー完了です。

写真では右隅が切れていてみる事が出来ないが、右上のアイコンをクリックすると「シャットダウン」という項目が出てくるので、「シャットダウン」を選択すると、途中で何やら英語でメッセージが出て止まっているので、USBドライブを抜いて[Enter]を押すと電源が切れる。

※Ubuntu の使い方については、ググってください(;^_^A

※1.USB起動ドライブの作り方→ 例えばココ

※2.Ubuntuの使い方(旧)→例えばココ

※3.Ubuntuの使い方(新)→例えばココ

 

❏2-4.新PCのドライブ全バックアップ
新PCには、旧PCからごっそりとクローンを作るので、新PCのバックアップは不必要に思える。
しかし万一失敗した場合、新PCは起動すら出来ない「買って1日目にポンコツPC!」に成り果てるのである。失敗したら元に戻す! その為のバックアップである。
時間があるなら実行しておいてください。
ここでは割愛します。

 

… 長くなるので、一旦、ここで終わります … 第3回へ つづく 

文字数制限にひっかかった(;^_^A