■Girl ガール(原題) | ツボヤキ日記★TSUBOYAKI DIARY

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●これもゴールデン・グローブ賞外国語映画ノミネート作品のひとつ、ベルギー映画『Girl』。物語の主人公は、15歳のララ。まずは、内容(詳しくはないデスよ)を読む前にTrailerをご覧いただきたい。そこで何を感じ、何を思うか・・・映画をご覧になるヒントがあるだろう。

 

 
 
 
 
 
 
ララは、プロのバレリーナになることを目指してレッスンに励んでいる。
厳しいレッスンに臨むその姿は清々しく、愛らしく見えるが、徐々に少しの違和感を感じるかもしれない。違和感とは・・・単純にララを少女とは呼べないような何かの違い・・・ララは、少年の体で生まれながら、体の変化に悩みつつ、バレリーナを目指している少女だった。
 
学校でのからかいや辱めはあるものの、理解を見せる家族、父親のサポートで、ララは真剣にバレリーナを目指している。当然、ララの思春期特有の不安、不満、そして身体の変化への焦燥感は高まっていく・・・
 
この物語は、監督である ルカス・ドーンが数年前に新聞で見たバレリーナを目指している少年の体を持った少女の話だったそうだ。少年で生まれた少女、とは・・・。そこに監督自身が幼い時から感じていた違和感を重ね、本作の完成に漕ぎつたようだ。
 
少年がバレエに目覚める映画は他にも『リトル・ダンサー』等、素晴らしい作品があるが、ここでは明確にトランスジェンダーの少女を描いている、しかしそれは派手なスタイルではなく、あくまでもバレエという才能に目覚めた一人の少女の戸惑いや不安、バレエへの情熱があるのかな。
ゲイや女装といった方向ではなく、多分、これまで見た類いとは違う趣きがあるように思える、だから見たいと思うのだ。
 
既にカンヌ映画祭では、ある視点部門クィア・パルムを受賞。新人監督賞であるカメラ・ドール(優秀新人監督賞)を、さらに国際映画批評家連盟賞と俳優賞を受賞し、合計で4つの賞を獲得している。
 
 
主演のララを演じるのは、撮影当時15歳だったというベルギー、アントワープのロイヤル・バレエ・スクールの学生で、これが初めての演技体験だったというヴィクトール・ポルスター。彼は、それまでレッスンをしていた男性の踊りとは違う、バレリーナを憧れる少女の踊りを完璧にマスターすることに集中したという。才能のある一人のバレエダンサー、少女の踊りを目指したのだ。こういう場面を描くことのできる映画、実現できる監督がいることが嬉しい。まだまだ魅了される映画の未来、奥深い可能性が嬉しい。父親役には、『エタニティ永遠の花たちへ』『フレンチ・ラン』(Bastille Day)、TV『Transferts 』のアリエ・ワルトアルテ。
 
因みにここでも配給権を獲得したのはNetflixであり、カンヌ映画祭以降、アメリカ、各国配信時におけるポルスターのフルヌード場面(当時15歳)をカット配信するか、否かの編集権を巡り、監督と揉めたようだ。協議の末、カンヌ映画祭時の上映通りの本作が配信されることに落ち着いたらしい。
 
監督 Lukas Dhont ルカス・ドーン
脚本 Lukas Dhont ルカス・ドーン Angelo Tijssens アンジェロ・ティッセンス
Victor Polster ヴィクトール・ポルスター
Arieh Worthalter アリエ・ワルトアルテ
Oliver Bodart オリヴァー・ボダート
Tijmen Govaerts  テイメン・ホファールツ(フーファーツ)
製作国:オランダ・ベルギー
言語:フランス語・フラマン語・英語
公開:2018年10月17日ベルギー ゲント(ヘント)開催の映画祭「Ghent film festival」上映 その他、多くの映画祭での上映が決まっている。。。ということで、もしかして日本ではNetflix配信になるのか・・・うーむ、映画館での上映なしが続いていけば、矢張り問題だよ、これは。

 
追記:映画館での上映が決まって、告知もちらほら。
ここに良い情報がありました。上記は去年アップしたものですから情報少ないままのしょうがないな~の記事で申し訳ない、です。