教室に駆け込むが 出席の確認中であった
謝りながら 笑顔を作る
女の子は泣いて許されたいと思う人と笑顔
で許されると思う人がいる
どちらも試みないのは女性の認識がないか
女性として自信がないからだろう
幼少時に構われた人は 愛され方を心得て
いるし 一人ぼっちも寂しくない
優子は構われすぎて育ち 人と目が合えば
自然と笑みがこぼれるが 自分に落ち度が
あれば いつもの笑みに 懇願の眼差しが
加わる
だからと言って 時間を守りたい人達に
許されるとは 限らない
しかし 怒る気力は 奪えるものだ
「早く席に」と 軽い注意で 席につく
教科書を 広げながら ワイドショーの
ニュースを 思い返していた
数年前に芸能人と結婚されたスポーツ
選手の女性が 深刻な病気で 闘病中
らしい 当時 家族から反対されたと
言われていた事と 元々 健康な人が
病に倒れることの 不可解な感じとを
絡み合わせて 運命か 宿命か考えた
運命は 自ら引き寄せるもの
宿命は 定められた宿題のようなもの
結婚相手が 違ったなら 健康であった
だろうか 家族の アドバイスを受けて
いたなら 苦しまずにいられたのでは
ないかと 思うと切なくなった
結婚する時には 予想出来ない 困難に
戸惑いながらも 良くなることだけを
信じる言葉に そこはかとない違和感
があり 教室に居ても気持ちが勉強に
向かなかった