かわいそう系振り回されヒロインおっさん/高橋龍平(51歳)【龍三と七人の子分たち】 | だからおっさん最高だって言ってんだろ

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はーーー、かわいい。

勝村政信はかわいいですね。

奇しくも昨日と同じ書き出しですけど安田顕と勝村政信の可愛さは別物です。

今回のおっさん、勝村政信演ずる高橋龍平は、主人公龍三の息子です。

私は彼を予告編で見た瞬間に確信しました。「こいつ・・・ヒロインだな?」と。

そしてその予想通り、高橋龍平クンはヒロインだったのです。

 

 

「龍三〜」は引退後のヤクザを扱ったコメディ作品です。

ほとんど元ヤクザのおじいちゃんか半グレ系のおっさんしか出てこないこの作品で

龍平はただ一人一般人です。一般人とは「非力で消極的な被害者」です。

彼らに期待されているのは「酷い目に遭ったときのリアクション」だけです。

そして、そのリアクションにかけて龍平は最高のパフォーマンスを発揮しています。

 

まず何と言っても龍平のチャームポイントは「常に八の字眉毛」でしょう。

わかります?かれは”常に困っている”のです。

そしてそれに輪をかけて「父親への適当な口ぶり」ですよ。

つまり龍平は”自分が困っている原因の父親問題に真面目に対処していない”のです。

まるで自ら選んで入っているような困りるつぼのど真ん中に彼は身を置いているのです。

そして、丸い可愛い目をしばたいて、八の字眉毛で口を尖らせているのです。

 

 

その何がヒロインなのだ?と、おっさん道初心者のあなたは聞くかも知れません。

しかしもう一度読んでください。彼は「非力で消極的な被害者」一般人代表なのです。

従来のヒロインにおける大切な要素(※)「助けて欲しがっている」を

全力で体現し、そしてその状況に自らを甘んじさせているのです!龍平は!!

これが進んでヒロインになろうとしている人間でいなくて何でしょう。

まあ申し訳ないながら本作はヤクザ映画なので彼を助けてくれる王子様はいないんですけど。

※・・・当社比

 

そもそも彼の名前「龍平」っていうのがもうそれだけで最高ですよね。

龍三が、自らの名前から雄々しい「龍」という言葉を付けてあげた一方で

平穏無事に一般人としての生きて欲しい願いを込めたような「平」の字。

言葉に表さない男親の愛が溢れんほどに感じられる最強の名前ですよ。

そしてそれをおおよそ理解もせずただただ親父を厄介がる龍平のポテンシャル!

お前・・・お前・・・親のありがたみは一生届かないのか龍平・・・・・・

ヤクザの仁義はわからなくても親子愛は通じて欲しい。。

 

 

龍平はこの作品でメインキャラではありませんが、

龍三という主人公の人柄を知るために必須の役柄ではあります。

龍三がどんな現役ヤクザライフを送っていたか、彼が家庭にどのような顔を見せていたのか、

子供にはどういう教育方針を持っていたのか・・・などが

語られずとも龍平を見るだけでわかるのです。このあたり北野監督はさすがですね。

でも、別にそこまで考えなくても龍平をただの可愛いおっさんとして見て頂きたいと思います。

 

さて、明日はついにこの作品の監督であり、

同時に重要な役どころでもある北野武演ずる刑事、村上を取り上げます。

金髪似合うおっさんってそれだけで国宝だよね!どうぞお楽しみに。



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