飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる
NEXT5コンサルティングの雑賀です。

複数店舗経営において、重要指導店舗と重点改善事項の設定は、「どこに経営資源を集中させるか」を明確にするための最重要テーマです。感覚ではなく、数値と現場状況をもとに優先順位を決めることが本質になります。

まず重要指導店舗とは、全店舗の中で「最も改善インパクトが大きい店舗」です。売上未達、FL悪化、QSC低下、人材崩壊など、いずれかが経営に大きな影響を与えている状態を指します。基準は曖昧にせず、予算達成率90%未満、人件費率25%以上、QSC80点未満など、明確なKPIで選定します。

この店舗に対しては、通常の管理では不十分です。マネージャーが入り込み、「集中的に介入する」ことが必要になります。時間とエネルギーを意図的に投下し、短期間での改善を狙います。

次に重点改善事項です。ここで最も重要なのは「絞ること」です。多くの現場は、問題が多いほど手を広げてしまいますが、それでは改善は進みません。優先順位を明確にし、1〜3項目に限定します。

例えば、売上未達であれば集客導線の再設計に集中します。SNS、口コミ、看板、時間帯別施策など、来店までの流れを見直します。人件費過多であれば人時売上の改善に絞り、配置やオペレーションの見直しを行います。QSC低下であれば、オペレーションの再現性強化に集中し、基準の徹底とQC活動を強化します。

店舗ごとに「どこをどう変えるか」を明確にし、その改善を積み上げていくことで、結果として組織全体の底上げが実現します。

ここでの捉え方も重要です。重要指導店舗は「問題店舗」ではありません。「最も伸びしろがある店舗」です。だからこそ、ここにどれだけ本気で向き合えるかが問われます。

経営資源には限りがあります。すべての店舗を均等に見るのではなく、インパクトの大きい店舗に集中する。その意思決定が、会社の成長スピードを大きく左右します。