飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる
NEXT5コンサルティングの雑賀です。

ABC分析とは、商品や食材を「売上・利益・使用金額・出数」などの重要度で分類し、管理の優先順位を決める分析です。

飲食店の原価管理で重要なのは、「全商品を同じ熱量で管理しないこと」です。

例えばラーメン店で考えると、
・チャーシュー
・スープ原料
・麺
・海苔
・ネギ
・卓上調味料

これらを全て同じレベルで管理しても、利益改善への影響は大きく異なります。

ABC分析では一般的に、

Aランク
売上・使用金額・利益インパクトが非常に大きい商品
全体の20%の商品で、全体の70〜80%を占める

Bランク
中間層
一定の管理が必要

Cランク
影響が小さい商品
管理工数をかけすぎない

という考え方をします。

原価管理で最も重要なのは、まずA商品を徹底管理することです。

例えば、
・原価率が高い主力商品
・使用量が多い食材
・ロスが発生しやすい商材
・値上げ影響が大きい食材

をAランクに設定します。

すると、
・毎日棚卸しする商品
・発注を細かく確認する商品
・グラム管理する商品
・理論原価との差異を追う商品

が明確になります。

逆にCランク商品は、
・週次棚卸し
・簡易管理
・定数発注

などにすることで、管理工数を減らします。

つまりABC分析の本質は、

「利益インパクトの大きい部分に管理時間を集中させる」

ということです。

実際、飲食店の原価悪化は、
・高額食材の過剰使用
・主要商品の盛り付けブレ
・発注ミス
・廃棄
・値入れ不足

から起きるケースが大半です。

にも関わらず、影響の小さい食材や低単価商品ばかりを細かく見ている店舗は非常に多いです。

例えば、
・チャーシュー1枚増える
・スープ濃度がブレる
・肉の歩留まりが下がる
・アルコールを過剰提供する

これだけで、月数万〜数十万円単位で利益が変わることがあります。

だからこそ、
ABC分析 → 優先順位設定 → 管理強化
が原価管理の基本になります。

特に多店舗化すると、「全部を見る」は不可能です。

そのため、
・A商品だけ毎日確認する
・A食材だけ理論原価管理する
・A商品だけ盛り付けチェックする
・A商品だけロス分析する

といった、「重要部分に集中する管理」が必要になります。

原価管理とは、単に原価率を見ることではありません。

「どこを管理すると利益インパクトが最も大きいかを見極める活動」

これが、ABC分析を活用した原価管理の本質なのです。