飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる
NEXT5コンサルティングの雑賀です。
飲食店の清掃で特に注意すべきポイントがあります。それが「肩から上」と「膝から下」です。店舗の清潔感を判断するうえで、この二つのゾーンを見るだけで、日々の管理レベルがかなり分かります。
多くの店舗では、目線の高さにある場所は比較的きれいに保たれています。テーブル、カウンター、厨房の作業台、レジ周辺などはスタッフの視界に入りやすく、お客様にも見える場所です。そのため日常清掃が自然と行われ、一定の清潔さが保たれています。
しかし問題は、普段の視線から外れる場所です。人の目線は自然と水平に向くため、肩より上と膝より下は意識しないと見落とされやすい場所になります。その結果、ほこりや油汚れが蓄積しやすくなります。
例えば肩より上のゾーンです。エアコンの吹き出し口、ダクト、棚の上、照明周り、換気口などが該当します。これらの場所は日常清掃の対象になりにくく、気づかないうちに油やほこりが溜まっていきます。特に厨房では油分が空気中に広がるため、天井周辺やダクトは短期間でも汚れが目立つようになります。
一方、膝から下のゾーンも同じです。冷蔵庫や調理台の下、壁の下部、排水口周辺、什器の脚まわり、客席の椅子の脚、カウンター下などは見落とされやすい場所です。水や油が飛びやすく、清掃を怠ると汚れが固着しやすい部分でもあります。
この二つのゾーンが汚れている店舗は、日常清掃が「見える場所だけ」になっている可能性が高いと言えます。逆に、肩から上と膝から下まで丁寧に手入れされている店舗は、清掃ルールがしっかり運用されている証拠です。
マネージャーや経営者が臨店する際は、ぜひこの視点で店舗を見てください。入口から入ったら、まず天井付近を見る。そして次に床周辺を見る。視点を少し変えるだけで、店舗の清掃レベルや管理状態がはっきり見えてきます。
清潔感は細部に現れます。目立つ場所だけを磨くことは難しくありません。本当に差が出るのは、見えにくい場所まで手入れされているかどうかです。
お客様は必ずしも「ここが汚れている」と言葉にするわけではありません。しかし無意識のうちに、その店の空気感を感じ取っています。細部まで整っている店は安心感があります。逆に、どこかに汚れが溜まっている店は、知らないうちに不安を与えます。
清掃とは、単なる作業ではありません。店舗の姿勢そのものです。肩から上、膝から下。この二つのゾーンに意識を向けるだけで、店舗の清潔レベルは大きく変わります。
