「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。
私は一日に、さまざまな会社の事業や組織、人間関係を取り扱います。現場で起きている課題は会社ごとに違いますが、成功の型や、失敗のパターンには共通点があります。そして私は、各社でうまくいった取り組みを、別のクライアント支援へ横展開していきます。
この「横展開」ができることが、外部支援者の最大の価値です。
一社の中にいると、学びのスピードはどうしても限られます。社内で起きる問題は似たものになりやすく、改善の引き出しも同じ領域に偏っていきます。しかし外部の立場で複数社に関わると、毎日がケーススタディになります。組織の崩れ方、数字の乱れ方、マネージャーの育ち方、社長の判断ミスの癖。そうしたものを短期間で大量に見られるため、知見の蓄積スピードは社内の数倍になります。
結果として、クライアントへのアウトプットも増えます。改善の選択肢が多くなり、打ち手の精度が上がり、失敗を避ける確率も高まります。これが、社外の人間を入れる意味です。
会社が成長し規模が大きくなると、経営機能が分業されていきます。財務を中心に見るCFO、組織戦略や採用・育成を担うCHRO、販売やマーケティングを担うCMO。こうした役割を持つ人材がジョインし、社長の意思決定を支え、会社を前へ進める推進力になります。
しかし、多くの飲食企業の初期段階には、そのようなクラスの人材はいません。
結果として、社長がすべてを背負います。売上、原価、人件費、採用、教育、トラブル対応、資金繰り、物件、業者対応。判断することが多すぎて、どれだけ優秀な社長でも、必ずどこかが薄くなります。そして社長が薄くなった領域から、組織は崩れます。
このとき、社長の右腕となる部長がいれば理想ですが、現実はその部長も、現場を回しながら経営の仕事を学んでいる途中です。つまり、社長も右腕も「経営機能が不足した状態」で戦っているのが、拡大期の中小企業のリアルです。
だからこそ、外部の社外役員や社外営業部長の存在が効いてきます。社内にいない経営機能を補い、社長の意思決定の質を上げ、組織の設計と運用を整え、管理職を育てる。これを早い段階で入れられる会社ほど、成長のスピードが上がり、事故の確率が下がります。
拡大期は、才能ではなく構造で決まります。
社内にCFOもCHROもCMOもいないなら、その役割を一時的に外部で補う。これが、会社を潰さずに成長させるための、最も現実的な戦略です。
