「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。

インフルエンサーを起用すれば必ずバズる。そんな時代は、すでに終わっています。フォロワー数が多い人を呼んでも、投稿が一瞬流れて終わるケースは珍しくありません。話題にならなかった時、「誰を使ったか」「運が悪かった」で片付けてしまうと、マーケティングは前に進みません。本質は、単発の刺激ではなく、刺激をどう設計し、どう積み重ねるかにあります。

マーケティングは魔法ではなく、テストの繰り返しです。何を出せば反応があり、どこで止まり、何が記憶に残るのか。その仮説と検証を地道に回し続けるしかありません。その前提に立たないインフルエンサー施策は、宝くじに近い打ち手になります。当たれば大きいが、再現性はない。経営として頼るには、あまりにも不安定です。

そこで重要になるのが、自店からの継続的な情報発信とUGCの構築です。UGCとは、お客様自身が発信してくれる投稿や口コミのことです。これは広告よりも強く、信頼されます。ただし、自然発生を待つだけでは増えません。写真を撮りたくなる盛り付け、投稿したくなる一言、シェアしたくなる体験。こうした要素を意図的に組み込み、現場で再現できる形に落とす必要があります。

さらに、SNSだけに依存しないことも重要です。Googleの口コミ、公式LINE、店頭POP、チラシ、スタッフの声掛け、地域との接点。オンラインとオフラインのチャネルを増やすことで、お店は識別されやすくなります。人は一度見ただけでは動きません。何度も目にし、何度も触れ、少しずつ理解し、安心して来店します。そのために必要なのが、繰り返しの刺激です。

刺激というと、派手な企画や強いオファーを想像しがちですが、必ずしもそうではありません。季節ごとの限定メニュー、定期的な投稿、スタッフ紹介、仕込み風景、考え方の発信。これらも立派な刺激です。大切なのは、バラバラに打たないこと。誰に、何を、どう覚えてほしいのか。その設計図があるかどうかで、積み上がり方は大きく変わります。

弊社が大切にしているのが、この刺激を意図的かつ継続的に設計するという考え方です。一度のヒットではなく、少しずつ教育していく。お客様に、この店はこういう価値を提供する、このタイミングで思い出す、この用途で選ぶ。そう認識してもらうまで、刺激を重ねます。

マーケティングは短距離走ではなく、持久戦です。派手な一発よりも、地道な積み重ねの方が、最終的に強い。刺激を設計し、テストし、修正し、また届ける。その繰り返しが、選ばれ続ける店をつくります。