「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。

SIP(スタンダード・インポータント・パトロール)やQSCチェック、エバレーションチェックといった飲食店のチェック・評価体制は、現場を縛るための仕組みではありません。本質は、お店の価値を正しく定義し、それを確実に実行・実現することで、顧客満足度を安定的に高めるための経営インフラです。

重要なのは、評価を感覚や個人の裁量に委ねないことです。人が変われば評価が変わる状態では、基準は現場に根づきません。そのために用いられるのが、ブランドスタンダードチェックリストという共通の基準です。店舗として何を大切にし、どのレベルを最低ラインとして守るのか。それを言葉と項目で明文化することで、評価の軸が揃います。

この基準を正しく理解し、判断できるマネージャーやインスペクターが、抜き打ち臨店や告知臨店を通じて評価を行います。ここで勘違いされがちなのが、チェックは指摘や減点のためのものだという認識です。そうではありません。チェックの目的は、ブランド価値を守り、どの店舗でも同じ品質とサービスを再現できる状態をつくることです。

評価があるからこそ、基準は形骸化せず、現場に浸透します。チェックがなければ、基準はいつの間にか自己流に変わり、気づいたときにはブランドは崩れています。逆に、チェックと評価の仕組みが機能している会社ほど、指摘は減り、改善のスピードは上がり、現場は安定します。

チェック体制とは、現場を疑う仕組みではなく、ブランドを守るための仕組みです。属人化を防ぎ、再現性を担保し、店の価値を積み上げていく。その土台となるのが、SIPやQSCに代表されるチェック・評価体制なのです。これを持たない経営は、基準なき運営と同義だと言っても過言ではありません。