「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。

飲食店では、ルールが増えるほど現場が回らなくなると感じる場面があります。しかし問題の本質は、ルールが多いことそのものではありません。すべてのルールを同じ重さ、同じ土俵で扱ってしまうことに原因があります。

本来、飲食店のルールは大きく四つに分けて考える必要があります。
一つ目は経営ルール。これは会社の軸となる考え方や方針で、頻繁に変えるものではありません。理念や判断基準など、簡単に揺らいではいけない部分です。
二つ目は運営ルール。評価制度や役割定義など、組織運営に関わるルールで、年に数回の見直しが前提になります。
三つ目は業務ルール。発注や報告、帳票など日々の業務に関するもので、改善を重ねながら精度を上げていく対象です。
四つ目は現場ルール。これは日々の工夫や気づきから生まれる改善で、最も柔軟に変えていくべき領域です。

この整理がされていないままルールだけが増えると、現場では「またルールが増えた」という不満が生まれます。さらに、どこに書いてあるのか分からない、誰が対象なのか曖昧、守っても評価されない。この状態では、どんなに正しいルールでも浸透することはありません。

飲食店において、ルールは作ることが目的ではありません。作り、周知し、実行され、その結果が数字として見え、評価に反映される。ここまで仕組みとして設計されて、初めてルールは意味を持ちます。

注意や叱責で人は動きません。ルールを階層で整理し、数字と評価で行動を変えていく。その積み重ねが文化となり、現場を強くします。ルールは現場を縛るものではなく、現場を前に進めるための土台なのです。