「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。
部下は、上司がこだわることにしかこだわりません。上司が何を重視し、どこに注意を払っているのかを敏感に察し、その姿勢を自分の基準として行動していきます。つまり、上司のこだわりがそのまま店舗運営の鏡となり、現場の文化や雰囲気を形づくっていくのです。
たとえば、上司が接客態度に強いこだわりを持ち、笑顔や言葉づかい、立ち居振る舞いに注意を払っていれば、スタッフも自然とその姿勢をまねるようになります。逆に、上司が清掃や整理整頓に徹底した姿勢を見せれば、店舗全体の清潔感が保たれます。上司が日々の行動で何を大切にしているかが、言葉以上にスタッフに伝わっているのです。
一方で、上司が妥協すれば、現場もすぐにその空気を感じ取ります。少しの油断や見逃しが「これくらいでいい」という雰囲気をつくり、結果として全体の質が下がってしまいます。店長やマネージャーの基準が揺らぐと、組織全体の基準も下がるのです。
部下に求める姿勢や行動基準は、まず上司自身が体現して示すことが何よりも大切です。「口で言うより、背中で見せる」という言葉の通り、上司のこだわりこそがチームの文化をつくり、店舗の成長を支える最大の要因になります。
つまり、上司のこだわりとは店舗の“軸”であり、“姿勢”であり、“文化”そのものです。どんなこだわりを持つかが、店舗の未来を決めると言っても過言ではありません。
