「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。

アルバイトだけの運営を目指すために欠かせない仕組みのひとつが「シフトリーディング」です。これは店長や社員が常に現場にいなくても、アルバイトリーダーが時間帯責任者として現場を回せるようにする制度であり、安定的な店舗運営を実現するための重要なカギとなります。

具体的には、開店準備からピークタイムの人員配置、閉店作業までをアルバイトリーダーが担い、その時間帯における指示や判断を任されます。業務の範囲は幅広く、スタッフの配置調整や動きの指示、接客・調理品質の維持、原価や人件費の簡易的な管理、さらにはクレームやトラブル発生時の一次対応まで含まれます。店長や社員が最終責任を負うことは変わりませんが、リーダー自身が現場で判断を下す場面は多く、責任感やリーダーシップ、状況判断力が強く求められます。

この仕組みを導入することで、社員に依存しすぎない運営が可能になり、店長は数値管理や戦略立案といった本来の業務に集中できるようになります。一方、アルバイトにとっては通常の接客や調理だけでなく、マネジメント経験を積む貴重な機会となり、キャリア形成や成長実感にもつながります。

結果として、店舗全体の人材育成が進み、長期的に戦力となるスタッフが育成されます。シフトリーディングは、単に現場を回す仕組みではなく、社員とアルバイト双方の役割を進化させ、安定した営業基盤を築くための戦略的な制度なのです。