「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。
店舗運営を進化させるためには、一部の幹部や店長任せにするのではなく、全社員が主体的に改善に関わる仕組みづくりが欠かせません。その具体策のひとつが、さまざまなテーマで委員会を設置する取り組みです。
例えば「基準手順委員会」では、会社としての基準やルールを明確にし、それをマニュアル化していきます。作業手順やオペレーションの改善もこの委員会で議論され、効率的で再現性の高い仕組みが整えられます。さらに「接客力向上委員会」や「品質管理委員会」といった組織を立ち上げることで、接客スキルや品質管理に関する改善も並行して進められます。各店舗の社員が横断的に参加できる体制を整えることで、現場からの意見やアイデアが組織全体に反映される仕組みが生まれるのです。
委員会で決定された内容は、翌月までに必ずマニュアル化され、承認後すぐに現場へリリースされます。これにより、改善がスピード感を持って浸透し、机上の空論で終わらず実際の運営に反映されていきます。こうして形に残るマニュアルやルールは、単なる紙の資料ではなく、会社全体の「知恵と経験の結晶」として蓄積され、継続的な成長の基盤となります。
さらに、全社員が必ずいずれかの委員会に所属し、自らの意見を反映させながら改善活動に参加することで、自然と当事者意識や帰属意識が高まります。自分の意見が制度やマニュアルに反映される実感は、モチベーションを大きく高め、組織としての結束力も強める効果があります。
このように、委員会制度を活用することは、全社員が主体的に関わる文化を育み、組織全体を持続的に進化させるための有効な戦略なのです。
