「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。
月商1,000万円を超える繁盛店は、外から見れば安定的に成果を出しているように見えます。しかし、その裏側にはまだ利益を引き上げられる数多くの改善余地が潜んでいます。言い換えれば、繁盛店こそ「コスト改善の宝庫」なのです。
例えば、洗浄時に水を出しっぱなしにする無意識の習慣や、日常的に発生する食器の破損。仕込みや調理の場面では、食材の扱いが雑になることで歩留まりが低下してしまうケースも少なくありません。さらに、ピークを過ぎたアイドルタイムに人員配置をそのままにしてしまえば、人件費はあっという間に膨らみます。こうした一つひとつのロスは小さなものに見えても、積み重なれば大きな損失につながります。
問題は、繁盛による達成感や日々の忙しさがかえって盲点をつくり、現場全体が「麻痺状態」に陥ってしまうことです。優秀な店長であっても、どうしても売上に意識が偏り、細かなコスト改善は後回しになりがちです。しかし、実際にはこうしたロスを一つずつ見直すことで、5%以上の利益改善につながった事例も存在します。売上規模が大きい店舗ほど、わずかな改善が莫大なインパクトをもたらすのです。
だからこそ、マネージャーやオーナーが「不振店を点検する視点」で繁盛店を観察することが求められます。売上に惑わされず、冷静にロスやムダを洗い出し、改善のアクションを具体的に指示する。その積み重ねが、繁盛店を単なる売上の大きな店から、真の「高収益店舗」へと進化させる原動力となるのです。
