「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。

店舗数が増えていくと、社長の役割は自然と変化します。
取引先との会食や外部との交渉、先輩経営者からアドバイスを受ける場など、社長の時間は外部との付き合いに多く割かれるようになります。これは決して「現場を軽視している」わけではありません。売上の獲得手段が現場中心から外部連携へとシフトし、より高い生産性で事業を成長させるための行動なのです。

しかし、現場から見れば社長が店舗に足を運ぶ機会は減ります。その結果、「現場への関心が薄れた」「会食ばかりしている」といった誤解や錯覚が生まれやすくなります。この認識のズレが、場合によっては現場の士気低下につながることもあります。

だからこそ、社長が外部活動に力を入れる時期こそ重要なのは、なぜ今、自分が外に出ているのかを社員に伝えることです。ビジョンや戦略を共有し、信頼できる現場責任者を育成することで、現場と経営の間に生まれる距離を埋めることができます。

そして、この橋渡し役として欠かせないのがNo.2の存在です。現場と経営をつなぎ、双方の意図や状況を理解して動けるNo.2がいることで、社長の外部活動はより効果的になり、組織の成長スピードも加速します。


理想のNo.2の条件
1.社長の意図を正確に理解できる
指示をそのまま伝えるだけでなく、背景や目的も現場に落とし込める。
2.現場の声を吸い上げて経営に届けられる
社員の意見や課題を的確に把握し、経営判断に活かす。
3.迅速な判断力と実行力を持つ
現場で発生する問題に対して、迷わず行動できる。
4.信頼を得る人間力
上からも下からも信頼される誠実さと公平さを持つ。
5.数字と感情の両方を管理できる
売上やコストといった数値管理だけでなく、チームのモチベーションも維持できる。


社長が現場から離れるのは、会社をより大きく成長させるためのステップです。
その意図を正しく伝え、理想のNo.2を育てることで、現場と経営の距離は縮まり、組織は一体感を持って進むことができます。