「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。
売上が落ち始めると、多くの店舗がまず考えるのが「何か新しいことをしなければ」ということです。そして、その多くは「新しいメニューを増やす」方向へと走っていきます。
一見、魅力的な新メニューがあればお客様が戻ってくるように思えますが、実際には逆効果になることも少なくありません。なぜなら、それが「自店の強み」をぼやけさせてしまう原因になるからです。
本来、どんな店にも「お客様に選ばれる理由=強み」があります。これをマーケティングの世界では「USP(Unique Selling Proposition)」と呼びますが、私たちはそれをもっと本質的に「お客様へのコミットメント」と捉えるべきだと考えています。
つまり、自社・自店にしかできない価値をぶらさずに、高めながら継続して提供し続けるという“約束”です。この約束があるからこそ、お客様は繰り返し来店し、ファンになってくださるのです。
しかし店舗は年数が経つほどに、商品やサービス、情報、企画など、あらゆるものがどんどん増えていきます。結果として、本来の価値や「らしさ」が埋もれ、スタッフですら「うちは何屋で、何が得意なのか」が分からなくなってしまうという状態に陥ってしまいます。
売上の立て直しに必要なのは、むやみに新しいことを「足す」ことではありません。むしろ逆に「引き算」です。
余計な要素や、今の強みを曇らせてしまっている部分を一度そぎ落とす。そして、あらためて自社の本当の強みを再認識し、それを軸とした販促や情報発信に集中していく。そこからが、再成長のスタートラインです。
「今の自分たちの価値は何か?」
「最初にお客様から選ばれた理由は何だったのか?」
売上が落ちたときこそ、ぜひこの問いに真剣に向き合ってみてください。再起の鍵は、いつだって“足し算”の先ではなく、“引き算”の中にあるのです。
