「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。
飲食店の評価を左右するQSC(Quality・Service・Cleanliness)。この中でも、最も取り組みやすく、かつ全体の印象に大きな影響を与えるのが「Cleanliness(清潔さ)」です。
QSCを本気で強化したいのであれば、まず着手すべきは「徹底した細部までの清掃の標準化」です。
どれだけ美味しい料理や丁寧なサービスを提供していても、店内の隅にホコリが溜まっていたり、トイレが汚れていたりすれば、お客様はその瞬間に離れていきます。逆に、どの時間帯でも店内が清潔に保たれている店には、自然と安心感と信頼が生まれます。これは繁盛店に共通する特徴でもあります。
ただし、「清掃をやっている」だけでは不十分です。誰が作業しても同じレベルの仕上がりになるよう、作業手順・基準を明文化し、標準化することが重要です。汚れの定義を揃え、清掃対象・頻度・確認方法を可視化することで、属人的なばらつきをなくし、スタッフ全員の清掃意識も高まります。
加えて、スタッフの身嗜みや口臭・体臭といったアピアランス項目の標準化も、クレンリネスの一環として外せません。お客様にとっての「清潔感」は、店舗環境だけでなく、スタッフ個人からも伝わるものだからです。
さらに、クレンリネス項目は「清掃(Cleaning)」と「サニテーション(衛生管理)」に分けて考えることも大切です。害虫対策や異物混入の予防など、衛生面に関わる取り組みも並行して標準化を進めましょう。
QSCの中でも、特に「C(Cleanliness)」は、最も目に見える形で評価されやすい項目です。だからこそ、最初に手をつけるべきは「清掃の標準化」。
その一歩が、お店全体のレベルを底上げし、繁盛店への道を切り拓く土台になるのです。
