「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。
飲食店は、どうしても属人的な要素が強くなりがちな業種です。
長年の経験を持つ職人や、手際の良いスタッフがいる店舗はうまく回りますが、スタッフが変わると途端にクオリティが落ちてしまう。
そんな課題を抱えている経営者・店長も多いのではないでしょうか。
だからこそ、店舗展開を進めるうえで避けて通れないのが「標準化」です。
⸻
多くの飲食店では、商品ごとのレシピマニュアルはしっかり整備されています。
食材の分量、加熱時間、盛り付け例など、必要な情報は一通り書かれている。
しかし、実際に現場で調理された商品が「なんだか違う」というケースが少なくありません。
なぜでしょうか?
それは、作業手順書”が存在しない(または不十分)だからです。
⸻
レシピだけでは、再現性は担保できません。
大切なのは、「どう作るか」のプロセスまで明文化されているか。
たとえば、
•調理器具はどれを使うのか
•火加減は何段階目か
•味見のタイミングはいつか
•盛り付けの順序や高さはどうか
•作業中に注意すべきポイントは何か
これらを明記した「誰が読んでも、読んだとおりに作れば同じものができる」作業手順書があってはじめて、味と品質のブレをなくす“標準化”が実現します。
⸻
特に多店舗展開を視野に入れている飲食企業では、この作業手順書の整備が味の安定=ブランドの信頼に直結します。
最低限でも、
・商品の完成写真に手書きで手順や注意点を書き込んだもの
・写真付きのラミネート資料をキッチンに貼り出す
・作業を動画にしてQRコードで共有する
など、すぐに現場で活用できる形で整備しておくべきです。
これは、マニュアルというよりも、“現場で使える指示書”であるべきなのです。
⸻
「ベテランが辞めたら味が落ちる」
「新人が入ると盛り付けが乱れる」
そんな悩みを根本から解決するのが、作業手順書の力です。
店舗の成長を支えるのは、優秀な人材だけではありません。
仕組みの力で誰もが同じクオリティを出せる環境を整えることが、これからの飲食店経営には欠かせません。
⸻
あなたの店では、
“誰が作っても同じ味”を本当に実現できていますか?
