「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。

飲食店で取り入れられることが増えてきた1on1ミーティング
本来これは、上司と部下がじっくり向き合い、信頼関係を深め、成長を支援するための大切な時間です。

しかし現場では、この1on1が、いつの間にか1vs1――つまり「対話」ではなく「対決」の場になってしまっているケースが少なくありません。


なぜ1on1が「戦場化」するのか

原因のひとつは、上司自身が1on1を「改善指導」や「問題の詰め」に使いすぎてしまうことにあります。
「なぜできない?」「前にも言ったよね?」――
こうした言葉が並ぶと、部下は委縮し、本音を話すどころではなくなります。

また、普段から信頼関係が十分に築けていないまま形式的に1on1を行っても、部下は「どうせ評価に響く」「何を言っても無駄」と感じ、心を閉ざします。
結果として、言い訳と叱責の応酬に発展し、建設的な対話どころか口論になることも珍しくありません。


これは部下のせいではない

多くの場合、1on1が形骸化したり対決の場になるのは、部下の問題ではありません。
根本原因は、1on1の目的と設計が正しく共有されていないことにあります。

1on1とは本来、上司が部下の現場の声を聴き、状況を理解し、課題を共に整理し、未来を一緒に描くための「伴走の場」です。


聴く7割、問いかけ3割のバランスを

理想的な1on1では、
•聴く 7割
•問いかけ 3割
が目安です。

「評価する場」ではなく、「対話する場」。
「叱責する場」ではなく、「承認し整理する場」。

これを意識しないと、せっかくの1on1がただの「戦場」と化し、信頼ではなく溝を生む時間になってしまいます。


まとめ

1on1は部下のための時間であり、チームの信頼の土台です。
「対話」と「伴走」という原点を忘れず、次の1on1ではまず、相手の話に耳を傾けるところから始めてみませんか?