「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。

ある試食会での出来事です。

一度NGが出た商品が、
後日まったく同じレシピ・同じ分量のまま、もう一度提供されたことがありました。

今度は、なぜか高評価を得て合格。
その違いは、「味」ではなく「情報」でした。

「◯◯産の醤油を使用」
「イタリア産の希少な◯◯を贅沢に」
「年間◯◯しか収穫されない幻の素材」

――そういった“背景”や“ストーリー”を、食べる前に伝えただけで、
まったく同じ味が、まったく別の価値に映ったのです。

このエピソードが示しているのは、
「人の味覚は、情報によって変わる」という事実。

つまり――
どれだけ美味しいものをつくっても、
正しく価値が伝わらなければ、選ばれない時代だということです。

私たちは「モノ」ではなく、「意味」を買っています。
情報や文脈、ストーリーが購買行動を左右するのは、もはや当然のこと。

飲食ビジネスにおいて、
「情報の伝え方」は、最も手軽で、最も強力なブランディング施策です。

商品に自信があるなら、
その“価値の伝え方”にも、もっと目を向けてみる。
そこにこそ、これからの飲食店に必要な“情報戦略”の本質があるのです。