「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。

飲食店の現場でよく見られるのが、「問題」と「課題」を混同したまま施策を打ってしまい、結果が出ないというケースです。しかし、この2つは似て非なるもの。ここを正しく理解するかどうかで、改善の質が大きく変わります。

■ 「問題」とは何か?

問題とは、あるべき姿と現状とのギャップのことです。

たとえば――
•売上が目標を下回っている
•原価率が設定基準を超えている
•スタッフの接客がマニュアル通りにできていない

これらはすべて「問題」です。つまり、現状が理想からズレている状態の“発見”こそが問題なのです。

■ 「課題」とは何か?

一方で「課題」は、その問題を解決するために取り組むべき具体的なアクションです。

たとえば、「SNS経由の来店数が少ない」という問題に対して――
「リール動画を週2回投稿し、保存率を上げる」といった取り組みが課題となります。

問題は「発見」するもの、課題は「設定」するもの。この違いを理解することが、正しい施策設計の第一歩です。

■ 本質的な改善は「問題の発見」から始まる

問題と課題を混同したまま、やみくもに施策を打っても、本質的な改善にはつながりません。大切なのは、まず“正しく問題を見つける”こと。その上で初めて、意味のある課題設定が可能になります。

飲食店の現場こそ、この思考を徹底すべきです。売上や数字だけを見て表面的な対策を取るのではなく、「何が問題なのか」「どうすれば解決できるのか」を分けて考える習慣を持ちましょう。