「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。
飲食店経営において、「あと1%利益を改善したい」というのは、実は非常に大きな意味を持ちます。
売上高が月500万円なら、1%の利益改善で年間60万円の収益インパクトになります。
その1%は、ちょっとした工夫や集中で確実に届く範囲にあるのです。
その“最初の一手”として、もっとも効果的なのが売上の最大化です。
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売上が伸びれば、利益率は自然と改善する
飲食店の損益構造を理解すれば明らかですが、売上が増えれば固定費の比率が下がり、利益率は自動的に上がります。
たとえば、家賃・人件費・水道光熱費などの固定費は、売上が伸びても基本的には変わりません。
だからこそ、同じ固定費のもとでより多くの売上を上げることで、利益率は着実に1%、2%と向上していくのです。
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売上最大化の具体的アプローチ
利益をあと1%改善するために、売上向上で取り組むべき具体策は次の3点です。
1.満席率を高める
ピークタイムの空席を減らすために、予約導線の見直しや看板・SNSでの直前告知を強化。
2.回転率を改善する
メニュー構成やオペレーション導線を工夫して、1組あたりの滞在時間を数分短縮できれば、1日1~2組の追加来店が可能に。
3.“行列”を武器に変える
行列や待機客を“演出”として活用することで、認知と期待感を同時に高め、新規顧客の獲得に。
これらは、費用をかけずに「いまできること」ばかりです。
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「売上に集中する」ことが最速の利益改善策
原価交渉や経費削減ももちろん有効ですが、それらは一度きりの改善になりがちです。
それに対して、売上向上は、持続的かつ複利的に利益を改善し続ける力があります。
だからこそ、利益をあと1%改善したいと考えるなら、まず注力すべきは「売上をどうやってもう一段引き上げるか」。
その問いに向き合うことが、店舗経営を一段上のフェーズへと押し上げてくれるのです。
