飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させるNEXT5コンサルティングの雑賀です。
繁盛している飲食店の現場スタッフから、時折こんな声が上がることがあります。
「うちは忙しくて儲かってるのに、なんで自分たちに還元されないの?」
確かに、連日満席・売上も好調となれば、そう感じるのは自然なこと。
しかし、現場の「感覚」と実際の「利益」とには、大きなギャップがあるのが現実です。
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■ 繁盛=高利益、とは限らない
飲食店の利益は、見た目ほど単純ではありません。
たとえば以下のようなコストや支払いが利益を大きく圧迫しています:
•FL(食材費・人件費)の日々の変動
•PL(損益計算書)に見えにくい支払い(修繕費・短期借入返済・賞与準備金など)
•税負担や社会保険料の増加
•広告・求人などの先行投資費用
つまり、売上が高くても、手元に残る利益は想像以上に少ないというケースは少なくありません。
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■ 誤解を防ぐには「数値の見える化」が鍵
こうした誤解や不満が広がるのは、「感覚」と「実態」の間に“見えない壁”があるからです。
このギャップを埋めるには、次のような仕組みが効果的です:
•日次・月次の数値を社員と共有する
•簡単なPL(損益計算書)の読み方を教育する
•四半期に一度、社内決算説明会を実施する
数値に触れることで、スタッフは「今のお店の状態」を肌感覚ではなく客観的に理解できるようになります。
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■ 経営数値の公開は“信頼”を生む
「数値を公開するのは怖い」「知られたくない」という声も経営者側からは少なくありません。
しかし、隠すことによってかえって:
•「会社は儲かってるのに、還元してくれない」
•「経営陣は何を考えているかわからない」
•「頑張っても報われない」
といった不信感や疑心暗鬼を生んでしまうリスクがあります。
むしろ、“数字で語れる会社”は、スタッフにとっても納得感のある職場になります。
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■ まとめ:感覚から、事実へ。見える経営が、信頼を生む。
現場の声を大切にしながらも、
「感覚」だけに頼らず「数字」で共有・判断していく文化をつくること。
それが、現場と経営の距離を縮め、組織全体の信頼と成長を生む礎になります。
売上が上がった時こそ、「なぜ利益が出ないのか」を丁寧に伝える。
それができる飲食企業は、強い組織へと変わっていきます。
