『エヴァンゲリオン』は、30年ほど前、オレが学生の頃に放送され社会現象と言え
る大ヒットをした。オレは友人から薦められて途中から見始めたが、確かに面白か
った。特に終盤19話『男の戦い』(※正しくは、「戦」は旧字体)は、ゾクゾクする
ほど面白く、ついに『ガンダム』『イデオン』と並ぶようなすごいアニメが出現する
のかと感激したことを覚えている。
ただその後、酷評されたことで有名な最終回へと進んでいき、オレもそこで拍子抜け
してシリーズを追いかけることは止めてしまった。それでも後に劇場版『Air/まごこ
ろを、君に』はレンタルビデオで見たが、当時の感想は、『イデオン発動篇』の劣化
版やなという程度に終わっていた。
その後いつの頃から『新劇場版』がスタートしていたが、オレはシリーズへの興味
を失っていたので、1~3作目は見ていない(※正確には1作目はTV放送された際、頭
の10分くらいは見たと思う。ただ、単なるリメイクだと思い見るのを止めた。2、3
作目は完全に見ていない)。
それでも先週、TVで新劇場版の4作目が放送されると知り、久しぶりに『エヴァ』で
も見てみるかと録画し、週末にビール片手に見終わったので、その感想。1~3作目
を見ていないので、良く分からないところがかなりあり、ネタバレするほど内容を
理解していないが、以下、こんなシーンがありましたよという文章が続くので、一
応、注意喚起しておきます。
冒頭、赤くなったパリでの戦いだが、そもそも戦っているメガネの女が誰なのか
分からない。コラボ商品やエロ同人とかで顔は見たことがあるのだが。
パリが赤くなった原因も分からないが、そもそも、誰と誰が何の目的で戦っている
のかも分からず、30年ほど見ないうちに、君たちも色々とあったんだねえとか思っ
た。あと、敵のデザインがビックリドッキリメカみたいでちょっと笑う。
その後、シンジとレイとアスカの逃亡生活的な状況が描かれ、ようやく知っている
人が出てきて安心したが、アスカが独眼竜になっていたので驚いた。あと、相変わ
らず関智一の大阪弁がキツかった。
ほか、ミサトが変な船の艦長になってネルフ殲滅!とか言ってし、ゲンドウがX星人
みたいになってるし、冬月はフケたクセに相変わらず「全てゼーレのシナリオ通り
か」とかまだ言ってて面白かった。
シンジは1~3作で何があったか良く分からないが、相変わらず引きこもっていたの
で、30年近く経ってもコイツは成長しねえなあと若干ムカついた。結局、あれやこ
れやあって、決意して戦いに復帰するのだが、この辺、庵野秀明らしい、うっすい
ドラマ性だったなあ。
結局、フォースインパクト起こしたいおじさん(ゲンドウ)VSミサト・シンジらが
戦っていることが解ってくるのだが、ゲンドウの動機が相変わらず「死んだ嫁さん
を復活させて会いたい」との一心で、コイツも進歩しねえなあ。しかし、そんなに
死んだ嫁に再会したいと願うものなのかな。きっと良い嫁さんだったのだろう。羨
ましい。
戦闘シーンは派手派手しく、かつてのTV版のようにシンクロ率が上がったり下がっ
たりエヴァが動いたり動かなかったりということもなく、ヌルヌル動いてビジュアル
的に面白かった。ピンチになったアスカがアイパッチ取ると確変発生して反撃した
り、ゲンドウがX星人ではなく謎の怪生物に進化していたりで笑えるところもあり。
ただ、最後は相変わらずのワケの分からないエヴァ問答が繰り広げられ、旧劇場版
と似たような『イデオン発動篇』劣化版のような雰囲気で、わざわざ作り直して
これかよと思ってしまったのもまた事実。
以前、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の感想で書いたかもしれないが、富野由悠
季や宮崎駿の世代と、庵野秀明らの世代で、物語やキャラクターの深みに大きな差が
あるように思える。結局のところ、ガキの頃にアニメなど無く文学(SFや児童文学
含む)が背骨になっている人間と、ガキの頃に見たアニメ・特撮が背骨になっている
人間の力の差を感じる。
それで別に庵野世代が悪いということは思わないけれど、同じように庵野以降の世代
は更にその劣化コピーを繰り返しているのかと思うと、ちょっとゲンナリする話では
あります。