手術に至る経緯、手術の内容、術後の経過が書かれたカルテを
元患者の視点で見ると、報道されている以外の問題点が見えてきます。
病気と診断された時に「患者にできること」をご紹介します。
今回は「手術をどう受ける?」です。
医療に詳しくない我々にとって、手術をどう受けるかの判断に重要なのは
冷静さと優先順位です。
今回の件で一番の問題とされたのは、「保険適応外の腹腔鏡手術の妥当性」と
「死亡率の高さ」でした。保険適応外の手術は、場所やサイズなどの理由で、
内視鏡では難易度が高いとされる手術であって、内視鏡で手術をすること
自体がありえないわけではありません。
実際に全国の2236の施設で1198例に行われた保険適応外の腹腔鏡での
肝臓切除手術の死亡率2.27%と比べて、群馬大の13.8%と6倍の
死亡率の高さでした。
「長生きしたいですか?」と聞かれれば、「YES」。
「内視鏡なら傷の治りが早いですよ」と言われれば、「YES」。
こう答えちゃいますよね。絶対。
保険適応外の手術?
何を基準に判断したら良いの?
手術をどう受けるかの判断に必要なのは、冷静さと優先順位。
医師(特に外科医の先生)は、患者さんのことを考えて、がんをきれいに
取り除く、傷が小さい、早く社会復帰できるなどを優先に考えてくれます。
確かにこれも大切ですが、我々が手術を受ける目的は「長く健康に生きる」
です。「この体で生きていく」この視点がとても重要です。
我々が手術の受け方を決めるために確認すべきなのは、
・手術のデメリットはどのようなものがあるか?
・その手術を受けた人がどのように生きているか?
・手術の方法とそれぞれのリスクは?
時には、リスクが高い選択を迫られることもあります。
手術を受けずに、がんと一緒に生きていくことを選択することもあります。
「手術をどう受ける?」の答えは、「自分がどう生きたい?」を基準に
考えましょう。人と違っていても、その選択に後悔はありません。
次回は「治療のデメリットの見極めについて」考えます。