先週あたりから「あんぱん」では戦時中の日本の社会が色濃く描かれ始めました。今週は遂に嵩が徴兵され、小倉の練兵場での辛い日々が描かれています。新兵さんの悲惨な有様は昔から戦争映画では定番です。しかし朝ドラでここまでリアルに描くとは!
先輩や上官から何度も殴られて倒れるシーンの連続です。見ていて本当に不快です。どこの国でも軍隊の規律は厳しいと思いますが、旧日本軍は戦国時代からの暴力万能みたいな雰囲気が強くて異常です。
しかしこんなに厳しくても日本軍はアメリカに負けたのです。気力は確かにアメリカ軍より優っていたのかも知れませんが、敵の戦闘力をちゃんと分析せず、日露戦争での勝利だけを自信に大和魂で戦ったからではないのか?
実は太平洋戦争開戦の2年前(1939年)に、日本軍は満州北部のノモンハンでソビエト軍と戦い大負けしていたのです。いわゆる「ノモンハン事件」です。「事件」と言ってますがこれは歴とした戦争でした。日本軍はこの敗戦を認めなかったのです。なぜ負けたのか?それはソ連軍の戦車や機関銃に歯が立たなかったからです。そのため日本軍はほぼ全滅したのです。この敗戦の原因を良く調べて分析していたら、太平洋戦争など起こしてもアメリカ軍に勝てるはずはないと自覚できたはず。
「あんぱん」ではまだこの先も戦争のシーンが続くようですが、あまりにも悲惨で見ていられません。