日銀の判断と総裁選 | 今、私が考えていること

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毎日の出来事を、新聞やネット上の記事からピックアップして、私なりの意見などを書き綴ります。

昨日、日銀は政策金利の据え置きを決定した。利上げをすると見込んでいたので意外な感じがするが、その直前にアメリカのFRBが大幅な利下げを発表したことが影響しているのは明らか。更に為替も140円台前半まで戻っているので、もはや急いで円安を調整する必要もないと判断したのではないか?

 

日本は基本的には金利を上げたくない状態にある。なぜなら政府は巨額の国債利払いを抱えているからだ。アベノミクスの放漫財政のつけを払わなくてはならない。アベノミクスは結局、景気を回復させることはできず、巨額の借金だけを残した。ここで金利を上げるとこれらの国債は満期到来時により高い利率の国債に借り換えることになり、雪だるま式に国の借金は膨れ上がる。

 

現在行われている総裁選で「増税なし」を謳っているのは嘘だと思う。もはやこの財政危機を救うためには国民に多額の増税負担を負ってもらう以外に方法は無い。

 

しかし本来はもっといい方法がある。それは法人税収を増やすことだ。つまり企業の業績が上がれば自ずと法人税収は上がる。しかもそれは企業業績が上向くことであり、景気回復を意味する。

だから今、総裁選で協調すべきことは経済再生策の具体的な提案である。「経済再生します」ではなくて、「私はこれこれの方法で経済再生を果たす」と具体的な政策の中身を説明すべきだ。

 

小泉が話した「雇用解雇の自由化」なんて何を寝ぼけたことを言っているのか! そんないつまでも企業のコストカットに与するような議論では景気は回復しない。経費を節約して利益を増やすのではなく、売り上げを伸ばして利益を増やすのが本質。

 

日本を世界の生産拠点の中心地にしたらどうか。海外のメーカーの工場を地方都市に誘致する。既に台湾のTSMCを誘致した熊本県ではその成果が上がっている。

万博なんて誘致するよりもよっぽど景気回復につながる。