私の趣味遍歴(写真とカメラ) その10 デジタル一眼レフ | 今、私が考えていること

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毎日の出来事を、新聞やネット上の記事からピックアップして、私なりの意見などを書き綴ります。

QV10から先の発展の過程は急ピッチに進みました。カシオの成功を横目で見ていた家電メーカーらが飛びついたからです。画素数の拡大だけ見ても25万、35万、100万、200万と増えていき、画質はどんどん向上しました。サービス版程度なら印刷しても問題なかった。

 

しかし私にはやや不満がありました。それはシャッターのタイムラグが大きいことです。シャッターを切った瞬間と実際に映像が記録された時間に差がある。これは鉄道写真を撮ると良くわかります。シャッタータイミングが正確に反映されないのです。

 

2000年10月、CanonがEOSシリーズにデジタル一眼レフとして30Dを登場させた。カシオのQV10から5年を経てデジタルカメラはここまで進化した。これでようやく本格的な撮影レベルに到達した感はありました。しかしまだ画素数は311万画素。フィルムカメラの画質には遠く及びませんでした。それでも私は大満足でした。フィルムが要らないし現像処理も不要でパソコンで写真を編集できる。これは写真愛好家にとっては夢のようでメリットが大きいからです。

 

2005年12月にNikonが発売したD200を見た時、私はこれぞ待ちに待ったデジタル一眼レフだ!とときめきました。もはやシャッターのタイムラグは殆ど無くなり、秒間5コマの連写も出来る。特に素晴らしいのはファインダーの見え方でした。液晶を見ながら撮影可能ですが、私はファインダーで絵づくりします。単に被写体を捉えればいいと言うのではなく、どの部分にピントや露出をあわせるのか、ボケ具合はどうなのか、などをファインダーを見ながら調整するからです。D200は私が大阪に単身赴任していた際に、よくそれを持って京都や奈良に撮影に行きました。

外に持ち出すとずしりとした重量がちょっと応えます。ということで小ぶりなD40というのも使いました。サブカメラです。ところがこいつが意外によく写るんです。ファインダーは小さくて見えにくいし、液晶を見ながら撮影できない面倒な奴なんですが、写した写真の画質は驚くほどきれい。後に中古市場では「名機」と呼ばれていました。今では時代遅れですが、私は手放さずに所有しています。

 

 

「重い」といえば、オリンパスのE-300というデジタル一眼レフも重かったですが、大変個性的で写りも良かった。一眼レフなのにペンタプリズムの出っ張りが無く平らな上面が特徴で、オリンパスお得意のフォーサーズシステムのCCDを搭載していました。ダストリダクションシステムといって、CCDセンサーの表面に付着したほこりを振動で払いのけるというありがたい機能が付いていました。

 

「ありがたい機能」といえば、手振れ補正機能ですね。

今ではスマホのカメラにも当たり前のように搭載されていて、何も意識しないで使っていると思いますが、こいつの働きは凄いんです。デジタル一眼レフの手振り補正機能は、レンズに組み込んだものと、カメラ本体に組み込んだものの2種類があります。

例えばキャノンはレンズに組み込んでいますが、ペンタックスは「SR(シェイクリダクション)」という装置をカメラ本体に搭載していました。この2つのおおきな違いは、カメラ本体についていると、どのレンズでも手振れ補正が効くと言うことです。だから私はペンタックスが大好きになりました。結局、その流れで私はK-5を買い今も使っています。

 

さて最近のデジタルカメラは「ミラーレス」が主流ですね。ミラーレスというのは一眼レフからペンタプリズムを取り去り、直接CMOSセンサーに被写体の映像をあてる方式です。つまりコンパクトデジカメと同じです。ただしファインダーは付いています。ファインダーにはCMOSセンサーからの映像情報をもらってファインダー内の液晶に表示させます。ミラーがパッタンと閉じないので常に映像が確認できます。もちろんペンタプリズムが無い分軽量化されています。またボディサイズも小さくできます。

 

実は私は最初にQV10を見た時にこの可能性を予感していました。結局ここに行きつくと思いました。私が持っているニコンのZ fcもミラーレスです。小さくて軽くていいです。ファインダーの液晶もとても鮮明です。もはやデジタルカメラの進歩はほぼ頂点に近づいてきたのではないでしょうか。

 

次回は、スマホのカメラについて書きたいと思います。

(つづく)