秋田県や青森県の山中で、ここ数年ツキノワグマが人を襲う事件が多発しています。北海道のヒグマとは違い、ツキノワグマは本来は人を恐れて近づかないと言われていたのが、なぜか人を襲って食べるというショッキングな事態になっている。
これは何らかの状況で人を食べたことで、人は餌だと認識し、それが仲間の熊や、子熊にも広がり、それらのツキノワグマが次々と人を襲うようになったのではないかと言われています。つまりツキノワグマの習性が変わってしまった。だからこのような習性に変わったツキノワグマは駆除しないと、どんどんこの習性を持つツキノワグマが本州全体に拡大していく恐れがあるという。
地元の警察や自治体では以前からクマの危険を知らせ、対象の山への立ち入りを禁止して来た。しかし実際には、それにもかかわらず地元の住民たちがこっそりと山に立ち入り、またツキノワグマに襲られるという事態を繰り返している。
私たちにはクマのいる山に入ろうとする、その住民の気持ちが理解できないのだが、ネットの情報によれば、山菜やタケノコは取って来て食料品店や道の駅などに売ると結構な金額になり、この地域では有望な副業になっているのが実態だという。特に定年後の60代、70代の高齢者にとっては年金を補うための貴重な収入源だという。
入山が禁止されれば、逆に採取するライバルがいなくなるので、取り放題なのではないかと思ってしまうらしい。ところがそこにはツキノワグマという最強、最悪のライバルが待ち構えている。
なんだかこんな話を聞いていると、同じ世代の者として切なくなります。結局みんな生きるために必死なんだ。高齢者の再就職を提供するなどの、なんかもっと他の方法で解決できないものか。
