「虎に翼」の先週金曜日の回(第45回)の終わりの部分。智子がスーツを着て大きな建物に入っていくシーンは、実は4月1日の第1回の冒頭のシーンと同じだったんですね。河原のほとりで新聞に書かれた日本国憲法の第14条を涙ながらに読む智子、そして再起を決し、桂場と再会して「私を裁判官に採用してください」と申し出るシーンは第1回の冒頭で放送していたんです。
実はあれがこのドラマのテーマを暗示していたのですね。
日本において長年の慣行だった男尊女卑の差別が、寅子の行く手を阻んでいたのですが、皮肉にも戦争に負けた相手のアメリカが作った新憲法によって男女平等の世の中に変わるのです。これで寅子の裁判官への道はつながる。
このドラマは良く計算された緻密な構成による展開で、毎回毎回感動をもらいます。そしてやはり伊藤沙莉の演技が主人公の健気な生き方を良く表現していて、見るものを皆サポーターに付けてしまいます。
国民の為に尽くしたいという一人の女性弁護士が居たこと。その人の生きざまに感動するとともに、今の多くの日本人が忘れかけている「世のため、人のために働く」というスピリットを呼び覚まします。
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