エリザベス女王の国葬を見て考えたこと | 今、私が考えていること

今、私が考えていること

毎日の出来事を、新聞やネット上の記事からピックアップして、私なりの意見などを書き綴ります。

エリザベス女王の国葬をテレビで見ていて気付いたのですが、イギリス王家の正装は軍服です。

王様は家来を抱えて軍隊を持ち、領内の民を守るのが使命。中世ヨーロッパでは周囲にたくさんの王家が群雄割拠し、領土拡大のための戦いを繰り広げていた。確かエリザベス一世の時にスペインの無敵艦隊を撃破し、以来イギリスが大航海時代の覇者になっていった。そして世界に冠たる大英帝国を築いた歴史がある。現代ではそんな雰囲気は感じられないが、エリザベス女王の国葬の時には、それがありありと映し出されていたのが印象的でした。

 

日本も天皇制が続いています。天皇のことを「王様」とか「女王」とは呼びませんが、かつて天皇は朝廷政治の要で、天皇は自ら刀を持ち、家来たちと一緒に敵と戦っていました。大和朝廷は朝鮮の新羅にまで軍隊を出して戦っていたとも言われています。そのような統治が平安時代まで続いていましたが、その後、平清盛、源頼朝らを経て武士の政治に変わっていきます。征夷大将軍という地位が事実上の最高権力者となり、その統治の形が明治維新まで続きます。しかし、徳川家が朝廷に大政奉還し、再び天皇家が日本の最高権力者として統治する時代になりました。日露戦争に勝ったことで日本は世界の一流先進国と肩を並べるほどの地位になったと誤解した当時の政権は、日本を外国から守るということより、外国への領土拡大に軍事力を行使するようになり、満州国や南太平洋、東南アジアへと軍隊を進めました。しかしアメリカに負けて無条件降伏。事実上アメリカの支配下となりました。その時、新しい日本国憲法を作り、日本は戦争放棄を謳い、軍隊は持たなくなりました。同時に天皇は国の象徴となり、権力者としての地位は失います。では今の日本では、誰が国民を他国の侵略から守ってくれるのでしょうか? 

 

おりしもロシアが武力による領土拡大を狙ってウクライナに軍事進攻しています。そのロシアが次に日本に向かってきたら・・・、と不安に思うのは私だけでしょうか。