「海洋酸性化」という聞きなれない言葉を、先日放送されたNHKスペシャルを見て初めて知りました。これはつまり、海水が酸性になるということ。なぜそうなるのかというと、空気中の二酸化炭素
を吸収している海水が、いつもより多くの二酸化炭素を吸収した結果酸性に傾くのだそうです。二酸化炭素の吸収は海水の温度が低い方が活発になるため、北極海などては顕著な傾向を示している。
その結果どういうことが起きるのかというと、生物が溶けるのだそうです。北極海での調査では
羽のような触手を持つプランクトンの一種の翼足類(よくそくるい)ミジンウキマイマイの貝殻がところどころ薄くなり、穴が空いたりしているのが確認された。このまま放っておくとやがて死んでしまう。その結果、翼足類(よくそくるい)ミジンウキマイマイの数が減少しているのだそうです。
こういうプランクトンは小魚の餌になっているので、数が減れば小魚の生態系にも深刻な影響が出る。現に、近年ベーリング海の鮭が取れなくなってきているのは、どうやらこの影響の様だと言われている。
二酸化炭素の放出量を減らすことは絶対に必要です。そうしないと、やがて海全体が酸性化して、多くの海洋生物が死滅してしまう。こういう話はもっと学校でも話すべきです。
