日本の物価は1995年以降はほとんど上がっていない。
さらに2000年以降はマイナスで推移、つまり物価が下がり続けています。
これがデフレです。
デフレは経済を蝕み、私たちの生活がどんどん貧乏になるので危険です。
アベノミクスはこのデフレから脱却することを目標にして取られた政策だった。
しかし、未だにデフレからは脱却できていません。
アベノミクスでの成果と言えば、国民の年金資金を大量に株式市場に投じて、株価を2万円台
以上に押し上げたことぐらいではないでしょうか。
政治家は「株価が好調なのが経済回復の証だ」みたいないいかをしていますが、
これは間違いです。
温度計に熱い息を吹きかけたら、その時だけ温度計の針が上がるのと同じです。
温度計が上がるから暑くなるのではなく、暑いから温度計の針が上がるのだ。
株価が上がるから景気が良くなるのではなく、景気が良くなれば株価は上がるのだ。
というわけで、今の日本は全く経済のことが分からない政治家によって、
制御不能な経済状況に陥っています。
こんな状況なところに、海外からまた厄介な問題が降りかかってきました。
物価の高騰と、金利の上昇です。
新型コロナウィルス禍から脱却した欧米が経済活動を本格的に再稼働し始めた
ところが世界中で一斉に開始し始めたために、深刻な物不足に陥り
あらゆるモノが不足したために、価格が高騰している。
アメリカでは既に物価上昇率が年率4~5%以上になっている
このままいくと今度はインフレになる危険性がある
日本でも石油の値上がりや輸入食材の値上りは既に起きています。
アベノミクスが何年もかけても実現できなかったデフレからの脱却が
こんな形で一瞬にして解消するとは、誰にも予測できなかった。
今度はインフレだ。
今、日本人の40歳未満の世代の人たちは、物価高とインフレという現象を
ほとんど経験していないと思う。
昭和48年の狂乱物価などは知らないのでしょう。
モノの値段がわずか1年足らずで2倍、3倍にも跳ね上がるなどということは
想像できないでしょう
今度の選挙では、「所得を上げます」と候補者が叫んでいますが
いつになったら実現するかはわかりません
それより先に、もし物価上昇、更にインフレが起きたら
不景気などという言葉では言い表せないほどの経済的困窮に見舞われることは
避けられない。
政府や日銀は、今からどんな手を打てるのでしょうか
私には、ちょっと対策が見当たりません
そして金利上昇です。
国債の利払いが膨らみます。
国債の増発は難しくなります。
本当に不安です。