ドラゴンボールに存在する架空の惑星であるナメック星。
この星に行くには地球でも有数の巨大企業カプセルコーポレーションのブリーフ博士が開発した世界最高のエンジンですら4339年3ヶ月かかる。
だがナメック星人の宇宙船であれば約1ヶ月(34日)で到着することが可能だ。
この宇宙船の速度は凄まじくあっという間に木星へ到着してしまった。
実際に木星までどのくらいの時間で到着したかは不明だが、目的地を指定していきなり飛び立った宇宙船に驚き状況を把握する前に到着したのでどれだけ長くても数分だろう。
いや、あのミスター・ポポが体勢を立てなす前に到着しているのでもしかしたら数十秒かもしれない。
木星までの距離はWikipediaによると4.952au(近日点距離)~5.455au(遠日点距離)でありauとは天文単位といい、太陽と地球の平均距離(約1億5000万km)だ。
仮に木星までかかった時間を1分,10分,1時間の3パターンを仮定し、距離は近日点距離と遠日点距離の中間5.204auに設定しナメック星まで距離を計算してみよう。
前提としてナメック星までは直線的に進む。
(現実には速度を増すためにスイングバイなど惑星の重力を利用する為複雑な軌道を通ることはあるが、ナメック星の宇宙船にそのような小細工は不要と判断した)
まず1日は1440分なので1分,10分,1時間だとそれぞれ 5.204 x 1440(144、24) = 7,493.76(749.38、124.9)au が1日に進める距離だ。
そしてその宇宙船で約1ヶ月(34日)かかる。
つまり1日進める距離に34を掛けて254,787.84(25,478.92、4,246.6)auが地球からナメック星までの仮定する距離だ。
光が1日に進む距離(1光日)は25,902,068,371,200m(約173.14au)であり、5,886.76auが光が34日で進む距離だ。
つまり木星まで1分、10分とした仮定の場合、宇宙船の速度は光速を超えてしまう。
そうなると木星までの時間は1時間くらいが正しいのだろうか?
いくら何でも1時間も体勢を立て直せないのは驚き過ぎな気がするが流石に光速を超えるのは難しいと思われるのでとりあえず暫定として1時間と仮定する。
さてとりあえずナメック星までの距離を4,246.6auとして考よう。
まず地球から一番近い太陽以外の恒星プロキシマ・ケンタウリが4.244光年(268,395.13au)だ。
そもそもナメック星が1光年以下なのでプロキシマ・ケンタウリよりも近いことがわかる。
そしてナメック星の周辺には3つの恒星が存在し夜がないらしい。(参照)
本来であればそれだけ近い位置に三重連星が存在すれば地球から肉眼で観測可能どころか夜空でもかなり目立つはずだ。
もちろんそれだけ複雑な重力源と光源があればナメック星という惑星の発見は難しいかもしれないが、その恒星系自体は一般的に認識されているはずだ。
もしかしたらブルマはSU83方位9045YXというナメック星の位置を聞いてなんとなくどこの恒星系か気がついたのかもしれない。
それにしてもナメック星の爆発は天体観測で発見できなかったのだろうか?
これだけ近い距離で惑星が消滅するような天体ショーはまずお目にかかれない。
いや、もしかしたら過去フリーザが破壊した星々は地球で観測されている可能性もあるが…
さてナメック星の距離がなんとなくわかったところでもう一つ気になることがある。
それは界王の担当区域だ。
いわゆる悟空に修行をつけた界王様は北銀河の界王だ。
そして北以外にも東西南にそれぞれ界王がいる。
銀河というのはものすごく広い。
地球が存在する天の川銀河の直径は約10万光年であり地球とナメック星との距離などほぼゼロに等しい。
だがちょうどその間が担当エリアの堺という奇跡のような場所なのだ。
また恒星自体も銀河を公転しているのでいずれは担当エリアが変わってしまうだろう。
何万、何億年後にはナメック星と同じ担当エリアになっていた可能性もあったはずだ。
いや、かつては同じ担当だった可能性もある。
どちらかが公転の結果エリアから外れたということも考えられる。
だがエリアの境界線が惑星に被るのだけは勘弁してもらいたものだ。
ところで悟空が乗ってきた宇宙船だと6日なのでナメック星の宇宙船の約5.7倍早い。
つまりこの試算だと光速を超える。
…おかしい。