ダイの大冒険に登場する人物でロン・ベルクに匹敵する酒好きなのが大魔王バーンだ。
彼は初めてその姿を表したときですらワイングラスもったまま自己紹介をするほどの飲ん兵衛である。
ダイたちが
ロン・ベルクは一仕事終えた後だが、バーンはこれから戦うというのにも関わらず瓶一本空けている。
普通なら息が切れて満足に戦うことはできないだろう。
そんなリスクを犯してまで飲みたいのだ。
もはやアルコール依存症だ。
彼が愛飲しているのは恐らく
ロン・ベルクをもてなしているときに葡萄やパン(小麦)らきしものが並んでいるので原材料を手に入れることはできそうだ。
だが魔界は太陽の光が届かかず、マグマがたぎる見渡すかぎりの不毛の大地。
作物を育てるには不向きの環境である。
過酷な魔界の環境でも育つ作物を使用した魔界産の酒があるかわからないがロン・ベルクが「こんなにうまい酒を飲めたやつは何人もいないさ」と話しているので魔界では碌な酒が飲めないのだろう。
第一魔族の人生は長いにも関わらずうまい酒が飲めないということは年代物の酒がない証拠ではないのか?
だが
ということは酒の出処は人間たちから手に入れるか、地上で魔族用に酒を作るための畑や醸造所を用意している可能性が高いのだ。
つまり魔界には酒造りのノウハウや保存技術はないと判断できる。
にも関わらずバーンは酒の産地である地上を吹っ飛ばそうしているのだ。
仮にその後魔界に太陽の光が降り注いだとしても酵母もなく、作物を満足に育てられる土壌もなく、マグマだらけで殆ど水もなさそうな環境でいい酒が作れるわけがない。
つまり
バーンは地上を吹き飛ばすことに注力しすぎて大好きな酒が飲めなくなるということに気がついていない可能性が高い。
だがそれも仕方がない。
彼にとって望めばいくらでも配下の者が用意してくれる嗜好品がどうやって造られているかなど考えもしないのだろう。
いやもしかしたら単に親の教育が悪かっただけかもしれない。
だがどちらにしても彼は自身の計画が成功し、真に魔界の神となった暁には禁酒を余儀なくされることは想像に難くない。