★組織構造としての連邦分権組織(その4) | 個性を活かし合う“最高のチーム”をつくるには?

個性を活かし合う“最高のチーム”をつくるには?

人間はマシンじゃない。標準化された工業製品じゃない。
だから大変。だから面白い。そんな仲間と働きたい。
そんな仲間をつくって欲しい。

 

***(ドラッカー教授の言葉)***

 

擬似分権組織は、

事業でないものを事業であるかのように組織する。

分権貸した組織単位に可能なかぎり自治権を与え、

独自のマネジメントをも持たせ、

少なくとも擬似的な損益について、責任を持たせる。

 

エッセンシャル版マネジメント p.212

~34章 5つの組織構造 ~

******************

 

マネジメントブームの7つのコンセプトの、

二つ目「組織構造としての連邦分権制度」から

組織構造についてのお話を展開させていただきます。

 

ドラッカー教授は、成果を中心に考える連邦分権制を、

「今日のところ、連邦分権組織に勝る組織構造はない。」

と言います。

 

その一方で、単一の製品やサービスを扱うにもかかわらず、

複雑な組織をもつ企業については、

事業でないものを事業のように扱う「擬似分権組織」の採用を検討すべきだといいます。

 

ちなみに・・・日本は、

ドラッカー教授のマネジメントについて優等生であるにもかかわらず、

二点がその本質を誤って導入されていると言われています。

 

一つは「目標管理(Management by Objectives and Self-Control)」で、

その本質を誤って捉えられてノルマ管理のようになっています。

 

いまひとつがこの「組織構造としての連邦分権組織」。

事業部制を導入しながらも、

その実態が「商品別・サービス別の部門」にすぎない、などと言われています。

 

そこで、その意図するところに従った組織を考えたところ、

京セラの稲盛和夫さんの提唱する「アメーバ経営」に

本質を見出せます。

 

稲盛氏の著作「アメーバ経営」日経ビジネス文庫から引用させていただくと・・

 

「組織を小さなユニットオペレーションに分けて、

 独立採算制にしておけば、

 そのリーダーが自分のユニットの状況を正しく把握できる。

 (中略)

 小さなユニットではあっても、その経営を任されることで、

 リーダーは『自分も経営者のひとりだ』という意識を持つようになる。」

(「アメーバ経営」稲盛和夫著 日経ビジネス文庫

  第1章:ひとりひとりの社員が主役 より)

 

では、そんな組織を、どのように作っていくか?

こちらも同書から引用させていただくと・・

 

「組織の分け方というのは、事業の実態をよく把握し、

 その実態に沿ったものでなければならない。

 そのために私は、3つの条件があると考えている。」

 

として

!)明確な収入が存在し、かつ、その収入を得るために要した費用を算出できること

 →切り分けるアメーバが独立採算組織として成り立たせるため

 

2)最小単位の組織であるアメーバが、ビジネスとして完結する単位となること

 →リーダーの創意工夫の余地がなければやりがいも感じないため

 

3)会社全体の目的、方針を遂行できるように分割すること

 →社内の活動を調和させることが困難になると、会社全体としての顧客価値が損なわれるため

 

いかがでしょうか?

会社が大きくなった時、あるいは大きくなろうとする時、

社員が歯車や作業機械のようになってしまって

主体性を失わないように、

擬似連邦分権組織の取り組みをしてみてはいかがでしょうか?

 

いきなり組織全体に適用するのはリスクも大きく困難なので、

その一部を実験的に独立採算制を導入するのがオススメです。

 

ちなみに・・・京セラでは、

最初に切り分けたのは「原料部門」だったそうです。

 

そのココロは・・

「原料の調合を事業とする会社はあるから。」

です。

 

外部の「調合済み原料」を扱う会社と

社内の「原料部門」のどちらから仕入れるべきか?

 

といった検討が常時される組織こそが

互いに甘えることなく、

よりよく機能や活動の改善を行う組織です。

 

これが成立した時、自社の強みがますます際立ち、

分権組織の一つが

大きく成長したり、外部と結合して新事業となったり、といった

イノベーションが生まれてくるかもしれませんね。

 

あなたの組織で、

社内の独立事業をつくるとすれば、

それはどんな活動部門ですか?

 

 

*****(今日の質問)*****

 

Q:社内の部門をアウトソーシング先と考えた時、

  独立した事業にできる部門はありますか?

 

Q:社内で蓄積されたノウハウを、

 コンサル契約やアドバイザリー契約として

 外部に正統な対価を得て提供できる部門はありますか?

 

Q:社内の「部門分け」の結果、

 お客様に不便・不安・不満をおかけしている場面はありますか?

 

 

*****(お知らせ)*****

 

今回の、社内の部門設計や組織設計は、

社員の責任感と主体性を高めたり、喪失させたりするだけでなく、

組織の強みを発見するためのきっかけとなる可能性があります。

 

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