演出・上演台本・作詞をした舞台、ミュージカル『魔界王子』が終演を致しました。
兎に角、起こるべきトラブルは全て起きたような舞台でした(笑)
いやー、楽しかった。
優子(レオナール)もblogを書いたことだし、恒例のアトガキ。
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FACE、という、癖の強い劇場(パイプ椅子だし。冷蔵庫うるさいし、天井と距離のバランスとか最早劇場じゃ・・・げふんげふん)
での上演。
お話をCLIEさんから聞いた時は、やったろう。でした。お題が有ると燃えるタイプです。
一番最初からあったプランが四面客席でした。これがこの劇場に一番似合んじゃないかなと。
そこからどう、この空間を飽きさせず演出をするかで、実は脚本より前に盆を使うことが自分の中で決まっていました。
そのうえで高殿先生から脚本に指輪のプロットを頂き。全体の舞台の形が出来上がったという。
ちょっとした運命のような動きがあったのです。
360度×360度+傾斜舞台+劇場全体舞台使い。
全ての思惑が同時多発的に起きていき、交差していくというコンセプト。
こんな面倒くさい演出の運営を快く引き受けてくださったCLIEさん、ありがとうございます。
伊勢さんの脚本に、指輪の物語が加わり。そこから自分が導いたこの作品のテーマは『孤独』でした。
作詞しつつ上演台本を確定する上でずいぶん楽しませて頂きました。
これは音楽の桑原まこさんの力が強いです。自分のイメージにとても近い、それを超えるような音楽を書いて下さる。
オープニングなんか本当に良い組曲(冒頭からなんと13分)の流れを創ってくださり。
作詞しながら当初から倍以上の曲数になったのはマジですみません。
カミオ閣下もなんか書いてたら前回ぐらい出てました。こーちゃん稽古3日(劇場日程含む)なのにマジごめん。
それぞれの登場人物の孤独。『魔界王子』という原作にはとても彩があります。それを受け止めて、明かりの付いていない場所でも皆演じ続けました。特に指示していないのです。俳優たちに感謝を。
衣裳的なことを実は前回より強く拘っています。
特にシルエットやシェイプは全て取り直してもらいました。美都さん感謝。360度っすもの。
ミカエルの生地とか、ミカエル、ケヴィン羽根のマントも結構な拘りがあります。ヘアメイクも全方位仕様。大変だ。
他にもいろいろ。何か質問があればtwitterとかで(笑)あ、答えれる範囲ですけど。
そして、本番前日、ゲネプロでトラブルがありました。翌日の本番は昼から。
20ページ以上の書き換えを、一晩で対応して下さった音楽はじめ全スタッフ。
朝一からの過密なリハを「俺たちなら、余裕っしょ」と笑顔で戦い抜いたキャスト。
バトンを受け取って『全員』で迎えた初日でした。忘れられない初日です。
色々と、もっともっと、やりたかったこともあります。
続いていく物語か、再びこの物語を語るか、語らないか。それはまだわかりません。
最高のカンパニーであったと思います。全てのスタッフ、勿論、レオナール含め。
また会える日まで。