9月9日は、五節供の一つの「重陽の節供」。
重陽の節供とは、菊の花に延命長寿、不老長寿を願う行事。
「重陽」とは最大陽数である「九」が重なる日。
その由来は、中国の「菊慈童」や「茱萸(しゅゆ)袋」「登高」「菊酒」などの故事から…
先日の室礼のお稽古からのご報告です。
〜「重陽の節供」の室礼〜
盆果 菊の花、菊紋様の風呂敷、茱萸袋、小ナス、薬包み
皇紀2600年(昭和15年)の記念式典の記念品から菊紋様の小箱
盛り器 薄長板、花器
菊の花に延命長寿、不老長寿を願う室礼と致しました。
〜菊の小箱〜
実家で見つけた菊模様の小箱。
昭和15年、神武天皇即位2600年を記念する行事が行われ、
その時の記念品とされた煙草盆からの品物です。
〜記念の煙草盆〜
左からマッチ箱入れ、灰皿、煙草入れ。
昔の家の応接間には、このような煙草盆がしつらえられていたそうです。
〜煙草入れは、薬箱に〜
元々は、煙草入れだった菊の小箱。
百害あって一利なしと言われた煙草の入れ物を真反対のものとして、
薬箱の見立てに…
中には、雁皮で折った薬包みを入れました。
チラっと見える赤い薬包み、昔は解熱剤を包んだもの(頓服包み?)
本来は呉茱萸(ごしゅゆ)の実を入れたかったのですが、入手できなかったので、
呉茱萸(ごしゅゆ)の別名の川薑(かわはじかみ)とは、山椒のこと…
という事で、薬包みの中には同じく芳香の強い山椒の実を入れました。
〜灰皿だった菊の小箱〜
〜灰皿の中身〜
一見すると灰皿とは思えない小箱です。
中にはガラスの受け皿が入っています。
〜茱萸袋〜
喜芳棚には、小さなお茄子🍆の上に、茱萸袋(しゅゆぶくろ)を❣️
茱萸(しゅゆ)袋とは、中に呉茱萸(ごしゅゆ)の実を入れたもので、
重陽の節供の由来となったもの。
呉茱萸とは、漢方薬の一つで芳香の強いものです。
芳香の強いもので、厄除けですね💡
この袋を携え、小高い山に登り、菊酒を飲み、難を避けたという故事がございます。
日本には、呉茱萸がなかったので、茱萸がグミとも呼ばれることから、
いつの頃からか、グミの実の枝と菊の花をさした袋を茱萸袋(ぐみふくろ)と
呼ぶようになり、そのようなカタチのものができたとか…
茄子🍆の上に茱萸袋を載せて、延命長寿、不老長寿の願いが成しますようにとの願いを❣️
この素晴らしいアイディアは、お師匠様の発案でございます💡
インスタもよろしく
ランキングに参加しております♪