鳥の巣、、、50年前の巣
私の祖母は明治32年生まれで、明治生まれの人の気性そのものでした。
子供の時に立派な人からと言ういい方もありますが,へりくつの多いひとに
教育をうけたそうで、祖母もそのままの人でした。
私に鳥の巣をくれました。私は中学3年生でした。

まず一言が「鳥でさえも、こんなにりっぱな住み家を作る」

「よく見てごらんよ。誰にも教わらないのに、この立派な巣」

裏側です。ささの細いところをもとにして,しょろを編むように回してます。

同じ鳥の巣なのですが、これは作りがお粗末です。
途中作りやめたのか、それとも最後までこの巣で、ひなをかわしたのか。

裏を見ると、しろいのはナイロンです。水苔をまぜてます。
「同じ巣を作っても、こんなに差がある。人間もそうだよ、何をしても
しっかりしたものを、作らないといけない。」
しっかりしてない方の巣、私はこの巣に興味がありました。
ナイロン紐をたぶん口先で、細かく裂いています。ナイロンに目を向けた鳥。
でもナイロンは笹より腰がなかったのですね。
今の自分を見てるようで、いろいろしてみることに結果がでないと、ナイロンの巣
を作った鳥と同じです。「でもナイロンに気づく鳥は偉いね」。