ボクが議案第62号に反対した理由 | おおつる 求 ブログ

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6月26日 6月議会最終日。

議案採決が行われた。

 

 

その中で議案62号だけは
討論をして反対した。

 

 

 

 

その理由を

討論をもとに説明します。

 

長文なので

一部は割愛・要約します。

 

**********

 

議案第62号

安全・安心見守りネットワーク更新事業

に係る機器設定及び設置工事の

請負契約を締結することについて、

に関して意見を述べます。


 

この議案は市内1,200台の

カメラユニット取替設置工事、
管理用システム設計及び

管理用サーバー・カメラユニットを

構築する工事などを

アイテック阪急阪神株式会社と、
税込2億7千2百3万550円で

契約しようとするものです。

 

 

まず仮契約の内容を見てみます。

 

工期は議決のあった日から
2026年3月末日までです。

 

 

 

 

今年度は既に購入済カメラや

カメラ用記録媒体、収納ボックス等を

レンタル倉庫内で組立・配線・設定等

すべてのカメラユニットを完成させます。

 

 

また、本庁舎などにある

カメラ管理用ソフトウェアの改修や、

ネットワークの設定変更を行います。

 

 

そして来年4月から、

市内1200台の既存カメラユニットを

新しいものに交換していきます。

 

1日2班が5台ずつ交換し、

120日(月20日と仮定すると6ヵ月で)

交換を終える予定です。

 

 

 

私は本会議質疑において、

随意契約の理由や

契約金額確定のプロセスと

判断基準等を質問しました。

 

 

随意契約の理由は、

更新事業・機器設定及び設置工事が

「特定事業者のみが実施可能」のため、

随意契約にならざるを得ないとの

答弁で、一定理解しました。

 

 

 

 

そのうえで

私の意見を述べます。

 

 

仮契約金額2億7千2百3万550円、

税抜き金額2億4730万500円は、

7つの業務で構成されています。

 

 

 

 

①カメラ管理用システム設計業務

②道路使用許可申請業務

③各種初期設定 カメラユニット構築業務

④サーバ・PC設置費

⑤現地設置工事業務

⑥設置後業務

⑦諸経費 です。

 

 

 

 

①③④⑥の計8694万1600円

契約金額の約35%は、

システムやネットワークの

設計・改修・変更・構築など

システムエンジニアの人件費等です。

 

 

見積詳細には時給7,200円×160h、

2万2千円×1200台などありますが、

適正なのか否か判断できませんので、

ここでは置いときます。

 

 

 

 

②⑤⑦の計1億6千35万8900円

契約金額の約65%については、

残念ながら、素人の私が見ても、

不可解な部分が幾つもありました。

 

 

 

 

来年度、下請け業者がおこなう

現地設置工事業務作業。

 

一日の作業費は64万円です。

64万円の内訳を見てみます。

 

 

例えば交通誘導員。

一班に交通誘導員2人、

二班体制なので計4人。

その経費として

一日11万4000円計上。

 

 

直近の設計労務単価によると

交通誘導警備員Aは1万6600円、

諸経費込でも2万3300円です。

 

2万3300円×4人=9万3200円で、

その差額は1日2万800円。

これが120日分計上されています。

 

 

監督員立会費として一日5万7600円

120日間で691万2千円計上されています。

この単価は「橋りょう世話役職人」の

諸経費込労務単価56,100円を上回ります。

 

 

 

私は議会において

行き過ぎた低価格入札や

非正規公務員の低待遇を例に

現場労働者へ適正賃金を、

と主張してきました。

市公共工事の発注者責任について(23/03/03)

業務を委託等している民間事業者等へ契約変更の必要性を調査すべきではないか(22/03/11)

民間業務委託等の労働者は、適切な労働条件で働いているのか(21/12/11)
 

 

そんな私でも、

この設定金額には驚きました。

 

 

一日2万~2万5千円位が相場の

高所作業車利用料

4万円×2台で8万円計上。

 

 

 

工事期間から考えてみます。

 

現地設置工事業務の作業は、

天候不良などから、

多少伸びるのは十分想定できます。

 

ただその期間が3か月設定です。

カメラユニットを保管する倉庫

(月110万円)も3か月余分に、

道路使用許可申請業務(月7万円)、

9か月分計上されています。

 

 

1ヶ月で終了したからと、

返金されることはありません。

 

 

 

 

事業者が設定した条件と単価で計算し

消費税を加えた2億7千2百3万550円。

これが仮契約金額です。

 

 

この予算に対し財政部局は予算査定で

「一定妥当な範囲」という判断の元、

予算措置をしました。

 

 

私は一般質問で、河川除草予算の

予算査定について取り上げました。

 

業務委託契約に関する予算(24/06/10)

 

同じ財政部局が行った査定なのか、

というのが率直な思いです。

 

 

既に1200台分のカメラ及び

関係物品を購入しています。

特定事業者しか工事が出来ない

ことは一定理解します。

 

だからと言って、

設計労務単価や市場価格とかけ離れた

設定価格や条件を私は納得できないし、

「一定妥当な範囲」と説明出来ません。

 

 

 

取替工事は来年度、

まだ時間があります。

 

 

公金を使用するわけですから、

少なくとも現地設置工事業務や、

何に幾らか分からない諸経費は、

再度、対等な立場で話合い

適正価格にすべきではないでしょうか。

 

 

私の想いを皆さんにお伝えしまして、

発言を終わります。