「なべさ〜〜〜ん!鳥撮りにイコっ!」
「いいですよ〜。」
いつもの、柔らかトーンのご返事である。
「なべさん! その前に『鳥撮り写真展』を見に行こうかぁ〜!」
「どちらであるんです?」
「町中の『頼山陽史跡資料館』。」
「えっ?」
学者肌のなべさんの頭の中はグジャグジャ・・ガハッ!
なんで、頼山陽の資料館なのかワタシもわからんのだ。
クルマで走りながら、
「なべさん!頼山陽ってどんな人?」
「頼山陽ですかぁ〜・・儒学者で・・吉田松陰など明治維新の原動力になった思想で・・・儒教は東アジアの道徳的思想で・・・。」
「★◎◇♯◆☆▽・・チンプンカンプン。」
なべ師匠は元社会科の先生。
広大時代には、頼家の研究で竹原まで行ったらしい。
今でも本ばかり読んでる博学なお方。
体力のみで生きたワタシには、ある意味新鮮なお方なのだ・・ガハッ!
ムム・・頼山陽様か!
目が儒教者特有の厳しさじゃね。
ワタシのタレ目とは真逆だ。
額の三本ジワは似とる。
横からみたら額が出とる。
やっぱり賢そう。
広島修道中学・高校の教授だ。
そんな事を思いながら、ロビーへ入ると、、館長のような方が出て来て、、
「実は、この催しはワタシの鳥撮りの趣味でして、知り合いの鳥撮り先生の作品をロビー展示させてもらったんですよ・・ハハハハハ。」
「鳥撮りは何年ですか?」
訪ねると、
「4年です。」
ムム・・ワタシ・・一年半・・
負けとる。。。