●タイトルが日曜日の映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

タイトルが日曜日の映画 ベスト10

 

1 暗い日曜日

ドラマティックなストーリーで目が離せません。感動というよりは面白いといった方が感想としては正しいのですが、前半は奔放な女性に振りまわされながらも離れることができない二人の男の妙な友情がテーマになり、後半はナチス隊長の登場で現実的な悲劇に直面し、悲劇へと突き進んで行きます。いろいろな要素を積め込んではいますが、それぞれがすんなり入ってくるように展開はスムーズです。そして老紳士の死が冒頭と結末を結ぶという構成もなかなか凝ったものに。私としてはメインとなる恋愛劇よりも、むしろ純粋な青年が時代の流れの中で友情をも忘れて行くほど変貌して行く様がなんともやるせなく、気持ちを持っていかれました。

暗い日曜日

 

2 恋する日曜日

瑞々しいさわやかな青春映画です。メインキャストはほぼ無名のキャストで臨み、それが奏功しました。誰にでもあるような初恋の思い出、校舎に忍び込んだ思い出、そんなノスタルジーを誘い、感傷的になってきます。差し込まれたサイドストーリーがまた素敵ですし、明暗をうまく使った映像が効果的。

恋する日曜日

 

3 日曜日が待ち遠しい! 

邦題から想像させるイメージとは違い、本格的なサスペンス・ミステリー作品となっています。これがトリュフォーの遺作でもあるということ。モノクロの映像でフィルム・ノワールの雰囲気を前面に押し出して、60年代風のタッチを表現。主演のファニー・アルダンが活動的な女性秘書を好演していたと思います。

日曜日が待ち遠しい

 

4 ブラック・サンデー 

アメフトの試合を舞台にしたテロリストと、それを阻止しようとする秘密警察。飛行船がスタジアムに接近してからの一刻を争うスリリングな展開はダイナミックで迫力もありました。ただそれまでの展開が案外薄く、長さの割に起伏が少ないのが難。

ブラック・サンデー

 

5 決戦は日曜日

宮沢りえとしては珍しいコメディの前半は好調。世間知らず、政界知らずの世襲議員候補を父親の代からの秘書が四苦八苦しながら支えるという展開で、新人候補者を演じる宮沢りえがなかなか上手。なんだこいつはと思わせるような変な奴で、観ている側の気持ちをしっかり逆なでしてくれていて、いったいどう転んでいくのかがとにかく楽しみでした。ただ後半、選挙の行方よりも、連発されたスキャンダルへの対応が軸になってきたところからやや失速。実は落選を狙っていたという妙に物分かりの良い結末にはちょっと透かされた感はありました。基本的に政治の世界を描いているので風刺的になるのは当然なのですが、思ったほどには毒がなかったなという感想ではあります。

 

6 エニイ・ギブン・サンデー

オリヴァー・ストーンとしてはノーマルなアメフト映画になっています。ただしやや長いのが難。迫力あるゲームのシーンは汗が飛び散ってきそうで、スローモーションがその迫力をより際立てている一方で、プロスポーツの世界の中での、現場とオーナーとの温度差、金、経営と選手の気持ちや生活といった問題がテーマとして扱われています。しかしその問題提起はそれほど重いメッセージの込められたものではなく、娯楽性の強い作品に結果として仕上げていたように思います。男くさい中で、キャメロン・ディアスが気の強いオーナーを演じているのが、赤いスーツという出で立ちと合わさって、特異な雰囲気となっていましたが、それはそれで悪くないです。

エニイギブンサンドー

 

7 恋する日曜日 私。恋した

最初は現実感のない癒しのムードでありましたが、だんだん生々しく、しかも感情がストレートにあふれた人間くさい話しになって行きます。自分の余命がないことを隠し初恋の相手や彼の不倫相手と会うヒロインを堀北真希が好演しています。明日が当たり前にくると思って暮らしている普通の人々。「また」「20歳になったら」の言葉がせつなく響いてきます。バスの中で思い出を振り返るシーンはとてもせつなく、ヒロインの強さと自分で感じる無力さがヒシヒシと伝わってきました。

恋する日曜日私恋した

 

8 今度の日曜日

韓国から日本へ来た留学生が主人公。あたたかい話だというのは分かるのですが、なんとなく焦点がよく分からないというか、ヒロインがおじさんに興味を引かれる説得力と、そのあとの交流の描き方が弱かったように思いました。

 

9 素晴らしき日曜日

黒澤としては珍しく感じる爽やかなラブ・ストーリー。どこにでもいるようなカップル、しかも時代を反映してか貧しい二人の日曜日1日を追う。現実的な男とロマンチストの女が対照的であったのが、次第に同じ方向に目が向いていく様子が微笑ましい。重いシーンがほとんどないので、ほっとした気持ちで見ることが出来ました。ヒロイン中北千枝子がいかにも素人っぽい雰囲気。地味ではあっても温かい感じはする映画でありました。

 

10 シベールの日曜日

30男の12歳の少女への純粋な愛を理解するかしないかというのがテーマになっている異色の恋愛ドラマ。フランス映画らしい雰囲気の真面目な一遍。

 

次 帰らない日曜日

若い頃の恋愛を振り返り、悲しい出来事もどこか美しい思い出のように描いた恋愛映画です。婚約者のいる相手と内緒で恋をしていたあの頃、あの日…。裸で恋人の出かけた後の部屋をうろついたりと、どこか甘美で抒情的に描いてはいるものの、面白みとしては薄く、次第に退屈になっていきます。さらにあとになって別の恋人とのシーンも多数差し込まれますが、効果としてはいまいち。結果として凡作となってしまいました。