桃井かおり 出演映画 ベスト10
1 ラヂオの時間
三谷最初にして最高傑作。舞台出身らしく密室でのシーンが大部分を占めますが、それでいて映画として成り立たせている巧妙な脚本が秀逸。キャストも豪華。またこのレベルの映画を作ってほしいとは思うのですが…。桃井かおりはDJ役での顔見せ。
2 キネマの天地
いろんな映画を見た後に松竹の撮影所を舞台にしたこの映画を観ると、映画に対する大きな愛が感じられてくるのです。特に渥美清演じる主人公有森也実(これがまた初々しい!)の父親の気持ちがとっても優しい!戦前当時に娘を女優にするということは、たいへんな思いのはずなのですが、それを健気に一生懸命心配し応援している姿は、可愛らしいとさえ思えてきます。そのほか監督から裏方から映画館主から皆が皆映画が好きで仕方ないという愛に満ち溢れ、さすが当時の松竹が全力を注ぎ込んだだけのことはあります。キャストも凄いですね。まだ演技では拙い新人の頃の有森也実ですが、周りにこれでもかというほどの芸達者を集め、映画の中でも実際でも新人の彼女を支えているのです。この映画、こんないい映画だったのかと認識されました。彰子妃殿下役で桃井かおりは出演。
3 疑惑
桃井かおり主演。弁護士と被告という、協力し合わなければならない間柄でありながら、お互いにいけ好かない奴だと思いあっている両者を桃氏かおりと岩下志麻が熱演しています。果たして被告は有罪なのか無罪なのか、法廷でも悪態をつき続ける桃井演じる被告に対し、否が応でも観ている側は嫌悪感を持たずにいられません。そこで訪れる想像もしていなかった証言による無罪を勝ち取った両者。あくまでも仕事として、それ以上の好きも嫌いも持ち込もうとしない岩下演じる女弁護士。その生き方が、もしかすると夫と娘と別れる原因になったのかもしれません。本筋とは関係のないプライベートの描写がなんとも寂しさと辛さを感じさせるともに、弁護士の人格を表現しているようにも感じました。
4 青春の殺人者
水谷豊と原田美枝子の粗削りながらみずみずしい魅力が作品全編を支配し、独特の匂いのする青春映画になっています。一瞬の狂気が起こした犯行に対し、冷静半分動揺半分で心理的に行ったり来たりを繰り返す男、一見冷静に見えるが実は男の起こした犯行よりもともかく男について行動を共にすることで気持ちがいっぱいの女。事件に及んだ狂暴さを秘めた幼さ、そのアンバランスさが不思議に二人の魅力となって、作品に観る者を引き付けて離さないのです。大きな出来事は最初に起こってしまい、あとはそのあとどうするかという話で、多少間延び感はないではないですが、構成やシーンの選択などに、これがデビューという長谷川監督の才能を感じるものでもあります。桃井かおりは主人公の友人の婚約者を演じています。
5 阿修羅のごとく
豪華キャストでのドラマリメイク映画は落ちついた中にユーモアがふんだんに散りばめられた良作に仕上がっています。森田監督としては久しぶりに出来の良い作品。キャスティングにどこか森田らしさを感じますが、深田恭子を除く女優陣は実力は分かっており、安心して観られる演技を見せてくれていました。中村獅童の大袈裟な演技はどうかと思うところもありましたが、時代設定も変えずに昭和50年代を舞台として描いたことが興味深いです。電話の音や髪の毛の色などに、時代を感じさせられます。大竹しのぶ演じる長女の不倫相手の妻が桃井かおり。
6 トキワ荘の青春
いかにも市川準監督らしく叙情的でストーリーよりも雰囲気を重視した作品になっています。古き良き時代、生活は苦しくても、同じ夢に向かって日々を切磋琢磨して生きていく姿を、懐かしさ漂う映像で観る者に訴えかけてくるようです。当時無名のキャストながら、その後映画で活躍するメンバーが揃い、そんな意味でも興味深い作品です。藤子不二雄の藤本弘の母親役で桃井かおりは登場。
7 神様のくれた赤ん坊
突然子供の面倒を見ざるを得ない状況になったカップル(桃井かおりと渡瀬恒彦)が、一緒に行動するうちに愛情が芽生えていくという、よくあるストーリーではありますが、演技派とコメディリリーフとバランスの良い配役で、ほろりと涙してでもくすりと笑えて、最後はハッピーになれる心温まる作品になっています。恋人の妊娠(結局勘違いでったのですが)も望まないいい加減な態度の男が、少しずつ責任感が芽生えていく様子もまた共感を呼ぶところ。
8 TOMORROW 明日
すぐ先の未来の惨劇を何も知らない人々の1日をたんたんと描いているだけに、このあとの悲劇を思うと心が苦しくなります。あかちゃんを生んで、未来に大いに夢を描いている母親を思うと、すべてを奪う原爆に対して、感じざるを得ません。こうした描き方の戦争映画もあるのですね。主人公の3姉妹の長女役が桃井かおり。
9 男はつらいよ 翔んでる寅次郎
寅さんが結婚式でスピーチするも、やはりそこは寅さん。ただ手作りの結婚式の雰囲気が和み、さすが千両役者といったところです。結婚式をウェディングドレス姿で逃げ出すなどはどこかの映画で観たような光景。それを山田洋次もとりあげみたということでしょうが、同じ相手とまた結婚するのは、人情映画ならでは。
10 ええじゃないか
ラストのええじゃないかと民衆が騒ぎを起こすシーンのスケール感は圧巻です。この作品のクライマックスとあって、時間も人も費やして、当時の民衆の勢いとか力とかが強く伝わるシーンでした。薩長と幕府の争い、外国との交流と時代が大きく変わろうとしている背景の中で、鬱屈された民衆の思いが、一気に押し出される中で、民衆の次の時代への期待感と、これまでの時代を守ろうとする体制側とのぶつかりあいが、迫力ある映像で描かれていました。桃井かおり主演。
11 クロスファイア
12 棒の哀しみ
13 武士の一分
14 またの日の知華
15 コミック雑誌なんかいらない！
16 終戦のエンペラー
17 バウンス ko GalS
18 影武者
19 宇宙でいちばんあかるい屋根
20 幸福の黄色いハンカチ
21 われ撃つに用意あり
22 愛ふたたび
23 一度も撃ってません
24 もう頬づえはつかない
25 太陽
26 竜馬暗殺
27 青春の蹉跌
28 木村家の人びと
29 ファザーハッカー
30 ゴースト・イン・ザ・シェル