●クリストフ・ヴァルツ 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

クリストフ・ヴァルツ 出演映画 ベスト10

 

曲者俳優を取り上げます。

 

1 アリータ バトル・エンジェル

映像、ストーリーとも無難でそつのない大衆向けの作品に仕立て上げました。実写とCGアニメをうまく融合させ、未来の地球にある空中都市に対していろいろと想像を駆り立てるような、ワクワク感のある映像は、眺めているだけで楽しかったです。特に下から上に行くパイプのようなものと、昇ってきたものをお支払う仕掛けは、その高度もあって、足がすくむような感じを覚えました。ヒロインに新鮮味のある無名の女優を据え、周りを知名度や話題性の高いキャストで固め、その点からも手堅さを感じました。明らかに続編があるような終わり方ですが、また観ようかなという気持ちにはさせてくれました。クリストフ・ヴァルツは医師役での出演。

 

2 ビッグ・アイズ

実話に基づいているということで、どこの国にもこういうことはあるのだと変に感心させられてしまいました。アピールとプロモーションが長けた人物と、才能がありながらも内気で自己アピールが苦手な人物。弱いところを補うように、二人で一人前になって作品を世に売り出すことになるのですが、まさに日本のS村河内&新垣氏みたい。しかし結局のところ才能がある側の方が、いつまでも日陰の身でいるのに耐えられなくなるということなのでしょう。クリストフ・ヴァルツのほんとうに嫌な男という感じの濃い演技が、観ている者をよりエイミー・アダムス側につかせ、最後は留飲を下げてめでたしめでたし。主人公の女性画家と法廷で争うことになる夫の役でクリストフ・ヴァルツは出演。

 

3 イングロリアス・バスターズ

けっしてつまらなくはないですし、話の展開としては敵味方入り乱れて、それなりに凝ったストーリーになっているとは思います。面白かったと言っても嘘ではないです。ただし一方でテンポが悪く、タランティーノとしては、スピード感や緊張感に欠けてしまったのもまた正直な感想で、冗長な印象は拭えません。題材からしても、もっとワクワクドキドキ感があっと然るべきなのですが、どこかゆっくりのんびりペース。もう少し上映時間も短くして、テンポよく見せることも可能だったでしょうが、あれこれ詰め込み過ぎてしまったかもしれませんね。かなりの毒の強さはタランティーノ健在という感じで、思わずニヤリとしてしまうところも多かっただけに、映画に対する思いが大きすぎて、スッキリまとめ切れなかったのが惜しい作品でした。クリストフ・ヴァルツが知られるようになった出世作。

 

4 007 スペクター

相変わらずの安定感と仕事も恋にもまじめなダニエル・ボンドのキャラクターを生かした正統派なスパイ映画です。いつもながら捉えられてもすぐには殺されず、監禁されている間に窮地を抜け出す方法を見つけ出し、最後は逃げ出すという安心パターンは健在。そういった意味での緩さ、甘さというものは、ボンドを終わらせてしまうことができない以上、仕方ない部分はありますね。ゲスト俳優陣はなかなか豪華でしたが、作品全体としては「並」というところでしょうか。悪の組織のトップをクリストフ・ヴァルツが演じています。

 

5 ジャンゴ 繋がれざる者

展開的には「キル・ビル」の焼き直しというような印象で、だとするとこの長さは少々だれてしまいます。本筋に関係ない無駄話の応酬はタランティーノ映画では常套ではあるのですが、舞台が1800年代ということで、お得意のマニアックなネタも不発。映画ファンをにやりとさせるようなセリフも難しいということで、屋敷での会話のやり取りは冗長にさえ感じられました。終盤の銃撃戦は見せ場としてそれなりの迫力はありましたが、これもどこかで観たような感じは否めません。決してつまらなくはないのですが、もう少しキレが欲しかったと思うのは、要求しすぎでしょうか。賞金稼ぎの男をクリストフ・ヴァルツは演じています。

 

6 ダウンサイズ

人間の体を小さくしてしまえば出すゴミも減るし、必要な食料も減る。住む場所も狭くて済むから、環境にもいいはずだという突拍子もないアイディア一発でつくった作品。奇想天外な設定で興味をひきつけながら、環境問題や貧富の格差の問題にもチクリと風刺を込め、作り手の意欲が感じられる内容で、特に前半の展開には思わず引き込まれてしまいました。夫婦ともにダウンサイズを望みながらも、直前で片方がとりやめてしまい、別れを余儀なくされるなど、実際にこんなことができるようになった場合に起こりそうな問題も入れ込んで、そのあたりは面白く作られています。もっとも、ダウンサイズをするのに処置する人間が必要ですし、食料にしても普通の人間が普通の人間用に作ったものから小人用に分けるから、安くて済むわけで、人類全員が小人になるなんてことは不可能。そのあたりの突っ込みどころは目をつむっているところはありますが、仕方ないでしょうか。主人公の上階に住む住人役でクリストフ・ヴァルツは出演。

 

7 恋人たちのパレード

クリストフ・ヴァルツはこうしたねちっこくて嫌味なキャラクターが似合いますね。完全に悪役を担うことで、ウィザスプーンとパティンソンの恋路を盛り上げてくれました。サーカスを舞台にしているということで、三角関係の行方だけでなく、象の芸達者ぶりもまた作品を盛り上げ、回想形式をとることで古き良き時代のノスタルジックなムードも相まって、まずまずの作品になっていたと思います。ただこの邦題はわけが分かりませんね。

 

8 ターザン:REBORN

アレキサンダー・スカルスガルドの肉体美がまず第一というところでしょうか。英国での紳士的な姿と、ジャングルでの野性的な姿のギャップにご婦人方はしびれてしまうのでは?それはともかく、作品としても敵味方が明確になっていて、分かりやすい構図で会ったと思います。味方が襲われれば、襲った相手は敵。観ている方も当然感情移入してみるわけで、そうすればおのずからクリストフ・ヴァルツは憎き敵。その敵をどうやって懲らしめるかが、このストーリーの最大の見どころとなるわけで、その意味ではうまく引きつけていたのではないでしょうか。ただ追う追われるの展開となる中盤以降のテンポがいまひとつ上がってこなかったのが惜しいところで。主人公が勝利するのは分かり切っていることなので、そこに向かってどう盛り上げていくかが少し足りなかったということでしょう。クリストフ・ヴァルツは悪人役での出演。

 

9 おとなのけんか

夫婦間の穏やかなやりとりが、ちょっとした討論になり、やがては個人攻撃の罵り合いへ発展していく様子を描いた今作し、今までのポランスキーとはまた違うイメージでした。それぞれのキャラクター描写が面白く、次第に本性が現れていくのを見ると「おとなの」けんかというよりも、実に低レベルでこども以下という感じです。ヒステリックに顔をしかめて喚き続けるフォスターと酔っぱらって極端な行動に走るケイト・ウィンスレットの不快な演技はさすがといったところ。一方仕事の電話に忙しく、目の前の話し合いは二の次というクリストフ・ヴァルツの徹底ぶりも面白かったですね。ただ脚本的にはいまひとつの感は否めず、ただ好き放題責め合っているうちに終わってしまった印象は残ります。もう少しウィットのある会話も見たかったかな。

 

10 チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛 

貧しさから抜け出したため年上の富豪(クリストフ・ヴァルツ)と結婚し、一生懸命跡継ぎを授かろうと、プレッシャーの中で奮闘するも、定番通り、心を通わす若い相手が現れてくるのです。その主人公に協力する女中カップルですが、そこにもまた誤解から複雑な状況に陥っていき、さらに高騰するチューリップの球根が絡んで、さらに混乱。しかし最後はすーっと嵐が去ったように落ち着いていき、それぞれが自分の居場所を見つけて終わるという感じでしょうか。全体的に映像が暗くぼやけた印象で、展開がドラマティックなわれに、メリハリがない作品になったのが残念。タイトルのチューリップ・フィーバーも、ちょっとぴんとこなかったです。