●タイムリミットが近づく映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

タイムリミットが近づく映画 ベスト10

 

1 ライブリポート

かなり強引な展開ではありますが、64分という犯人が示した制限時間の中で、次から次へといろんなことが起きて、一時も目が離せないスピード感のあるサスペンスになっています。街中での追走劇に始まり、カーチェイスに乱射合戦、取っ組み合いになったり、巧みな仕掛けの室内に爆発からの脱出と、まあ、いろいろあります。途中時間がないのに、立ちどまって話し込んだり、助け出した少女が水の中にいたのにも関わらず、意識もしっかりとすぐに反応したりと、都合の良い映画的演出が気にはなりましたが、そんなことろに目を瞑れば、結構楽しめる作品だったと思います。

 

2 フライト・ゲーム

20分経つごとに一人ずつ殺されていくという極限状態、閉鎖された機内という空間の中で、見えない犯人とのやりとり、自分を信じない陸地の人々の中、孤立化していく状況がサスペンスフルにそしてスピーディに描かれています。一気に最初から最後まで行きつく間もなく惹きつけていく力はこの映画にはあります。そういう意味では面白かったです。ただひとつひとつを冷静に分析していくと、どうも都合よく展開を作られているような気はします。突然現れる二人組、いまひとつ動機もそこまでの手法もはっきりさせないまま、ビルの立場の変遷だけをクローズアップ。一見細やかで実は大味、それでも娯楽映画としては及第でしょう。

 

3 タイムライン

残された時間は6時間。過去への時間旅行ものとして、まずは楽しむことができました。確かにえげつない殺し合いのシーンもあるのですが、中世の中に紛れてしまえば、歴史の一部に見えてしまうものです。ヒロインのフランシス・オコナーがこの役ではやや魅力不足という気はしましたが、色気を敢えて求めないでアクションシーンをメインに見せて行くという目的は果たせたように思います。

タイムライン

 

4 D.O.A. 死へのカウントダウン

遅効性の毒を飲まされて48時間の命であると知らされた主人公が、制限時間内に殺人事件の真犯人を見つけ出し、自分に着せられた罪を晴らすことができるかという究極の差し迫った状態がサスペンスを盛り立てます。メグ・ライアンとしては珍しいサスペンス映画。シャーロット・ランプリングの冷酷な表情がなんともいいです。

DOA死へのカウントダウン

 

5 ゴーストブック おばけずかん

夏休みのファミリー向け映画としては最適な作品です。子供達にはもちろん、大人でも子供時代の好奇心を思い出させてくれる楽しい作品になっていました。ただ楽しいといっても、ストーリー的には、死までのタイムリミットが迫る同級生の女の子を助けようというわりとシビアな設定で、時間を戻って事故にあった現場に戻ることで、過去をやり直そうと、そのためにいろいろなおばけを捕まえ、そして助けてもらい、目的を達成しようと子供たちが頑張るわけです。子供達のなかで一人混じるのが新垣結衣演じる臨時教師。キャラクターとしては、どちらかというとダメな大人でなのですが、子供達との冒険の中で、一緒に成長していくところが、ファミリー映画として相応しいように感じました。そんな感じで夢があって、しかも友情の大切さを認識させてくれる、子供にも勧められる作品だったのではないでしょうか。

 

6 トゥルー・クライム

監督クリント・イーストウッドが硬派なミステリーに仕上げています。翌日深夜0時の死刑執行までに真犯人を見つけなければ…、時間との闘いが生み出す緊張感と人種差別意識にも踏み込んだストーリーは社会派どらのとしても見どころ十分。イーストウッドがいつまでも若いつもりで女性にうつつを抜かしている(?)のがどうかとは思いましたし、それがなければもっと深みのある作品になったと思うとちょっと残念。

 

7 天空の蜂

東野圭吾の古い小説が原作ですが、今の時代に問題を提起するような内容で、その先見の明には感心するばかりです。ここぞというばかりに今になって映画にしたのでしょうか。メインどころには有名俳優を配して、ボリューム感ある作品にはなっています。またすべてを操る犯人の存在も意外なところから出てきたり、或いはこれぞと思った人物があっさり死んでしまったりと、予想できない展開にもワクワクさせられました。ただ、ヘリが燃料切れで墜落するまで8時間というタイムリミットある中、やはり強引な感は拭えず、特に本木雅弘演じる三島の動機や、実行犯の綾野剛との関係性がいまひとつピンとこないところがあります。娯楽作としては面白いのですが、説得力という面でやや弱かったように思います。

天空の蜂

 

8 トランザム7000

トラックを飛ばし、28時間以内に任務を遂行するまでのスリリングな展開。小気味良い音楽と軽快なカーアクションが楽しい。いかにも1970年代という匂いを感じさせますが、車に対する愛情が感じられ、気軽に観られるカーアクションムービーとなっています。

トランザム7000

 

9 ロスト・バケーション

時々海岸に人が現れるものの、大部分の時間が一人芝居。岩場が沈むまでのタイムリミットが100分という中、サメと怪我を負った鳥を相手にした芝居はなかなかスリリングで緊張感のあるものでした。最後は助かると分かっていても、この危機からどうやって抜け出すのか、目が離せませんでした。特に傷口の描写が結構はっきりしていたので、いかにも作り物っぽいサメの襲う姿よりも、そちらの方に目をそらしたくなるものがありました。欲を言えば、空腹とか、便意とか、そういった生命感のあるパニックも加えていれば、よりリアルなサバイバル劇になったようには思いました。

ロストバケーション

 

10 ザ・ブリザード

嵐ものの作品は、画面も暗いし映像も単調になりがちになってしまうのですが、その中で陸上の様子を挿し込んで変化をつけたりで、なんとか飽きさせずに見せる工夫をしていたと思います。クリス・パイン演じる主人公は、無茶な上司の要請にも文句を言わず、気の強い恋人の圧力にも嫌な顔せず、大勢の遭難者を見ても動揺せず、最善を尽くそうとする姿には、敬服せざるをえません。一方でこの婚約者は、仕事中にも関わらず何回も電話して上司への伺いを催促したり、ずかずかと職場にまでやってきてわめき散らしたり、一人で車で立ち往生してみんなに迷惑かけたりと、これを観ている限りではめんどくさい女。こういうタイプの女性が出てくれば普通なら最後にギャフンといった目にあわせられるのが常なのですが、そこが実話なのでしょう。二人は目出度く結婚に至るわけで、そのあたりが一味違う味付けだったりもしました。