イタリアンorイタリア系ギャング映画 ベスト10
1 ミラーズ・クロッシング
アイルランド系とイタリア系のマフィアが対立するアメリカ東部。ギャングたちの敵か味方か主人公の駆け引きに惹きこまれてしまう脚本が秀逸。複雑な人間関係に頭を使う部分もありますが、全体としてゲーム感覚で楽しめる面白い作品でした。
2 ブロンクス物語 愛につつまれた街
ロバーテ・デ・ニーロ主演。イタリア移民の息子である若者と父親、ギャングのボス、悪友、黒人社会、恋人と取り巻く人達や社会との関わりが、ノスタルジーと人情味豊かに描かれている佳作です。命を救ったボスの葬式、父親との和解と緊張感のある中でもほっとする場面も多く、人間味を感じさせられる作品でもありました。
3 ゴッドファーザー
4 ゴッドファーザーPARTⅡ
5 ゴッドファーザーPARTⅢ
いうまでもなくイタリア系マフィア映画の傑作中の傑作です。3作合わせて、イタリア系マフィア一族の大河ドラマ的な壮大さを感じさせ、作品の中でもそれぞれのキャラクターが成長し、衰えていき、変わっていく力関係その栄枯盛衰がなんともいえない恐ろしくも切ない気持ちにさせられます。セピアっぽい映像が叙情的でもあり、1つの詩として感じられるような作品に思わされました。
6 シチリアーノ 裏切りの美学
こちらはイタリアのシチリアが舞台。長年に渡るマフィア内の抗争を描く作品で、激しい展開が年を経るごとに変化していき、見応え十分な作品になっています。派閥抗争の中、敵対する一味の家族までを次々に殺していく残忍な手口に、忠誠を誓ってきた組織に違和感を持ち始めた主人公。息子たちも殺され、次第に司法当局に協力していくようになる主人公ですが、そこから先もなかなか一筋縄ではいきません。家族ともどもゆっくりと安らぐ瞬間など、いったいあったのでしょうかと思わざるを得ません。これが実話に基づく物語といいますから、戦慄が走るばかり。主人公は、よくもこの年まで生きられたものです。
7 ブラック・スキャンダル
イタリア系マフィア撲滅に奔走する男の物語。子供の頃の恩義から、それぞれ大人になって立場は変わっても、お互いと自分を守るために共同歩調をとってきたマフィアと刑事、議員。しかしその置かれている立場の違いはあまりに違い過ぎ、すべて丸く収めるという具合にはやはり行きませんでした。自分の昇進という打算もあり、結果的に悪事を放任してしまった罪は大きく、最後にはあるべき形に収まったということでしょう。禿げメイクのジョニー・デップはなんともいえませんでしたが、マフィア映画としてはいたってノーマルな展開。ただ事実に基づいているということなので、えげつなく強烈な展開で創り上げられたフィクションと比べられると、おとなしい印象になってしまうのは仕方ないのかもしれません。それにしても自分たちの不利益になる存在は容赦なく消してしまう様子は、冷たい恐ろしさは感じずにはしられませんでした。
8 ギャング・イン・ニューヨーク
ニューヨークのイタリア系マフィアの物語。ジョン・トラボルタはこうしたマフィアの役どころがなぜか似合うのですが、今作は息子や部下との関係を、時代を交錯させながら描く一代記のようなものになっています。マフィアでありながら、市民を傷つけずに町を治める姿は英雄的な扱いをされたということも、彼特有の魅力によるところが大きいのでしょう、そんな人間としてのふところの広さが伝わってくるような作品でした。
9 コーザ・ノストラ
アメリカを舞台に、イタリア系ギャング団のトップに君臨した男の生涯を描いた実録ものです。典型的なマフィア・ファミリー映画といったところでしょうか。
10 ダウンタウン物語
ニューヨークのリトル・イタリアに根を下ろす二組のギャング団の対決を描いた映画です。しかしながら子供たちが大人を演じているという異色ぶり。正直なところ、大人が演じたものを真っ当な作品を見たかったです。