●ニコール・キッドマン 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

ニコール・キッドマン 出演映画 ベスト10

 

ようやく登場、大物女優の番です。

 

1 スキャンダル

実際の事件を脚色して映画にしている作品、こんなひどいセクハラが長年に渡って横行していたと思うと、なんともやるせなくなりますが、でもそれが事実なのでしょう。権力を振りかざして、仕事と引き換えに性的欲求を満たそうとする男が大会社のトップであり続けていたことで、女性たちにとっては本来の実力とは別のところで評価され、仕事を得たり失ったりしてきたという歪みを生んでいたことも、セクハラだけでなく、大きな罪と言ってもいいでしょう。そのセクハラに対して立ち上がる女性キャスターたちを、3人の女優が熱演しています。ニコール・キッドマンはそのベテランキャスターを演じています。それぞれその立ち上がり過程は異なるものの、沈黙から転じていく様子には拍手を送りたくなるものがあります。結末はわかっていても、どのような過程でその結末に繋がっていくのか、社会的な立場の危うさ、マスコミとの確執などの問題もあって、スリリングで最後まで目を離せず、作品としても見応え十分でした。

 

2 遥かなる大地へ

ニコール・キッドマンが気は強いが夢のあるお嬢さんの役を好演しています。結末は分かっていながらも、アイルランドからアメリカ大陸へ渡り、途中の困難を乗り切って前進む二人をついつい応援してしまいたくなるような作品。

遥かなる大地へ

 

3 ステップフォード・ワイフ

現代の女性のあり方、妻のあり方、男性が望む妻の姿、そんなものに対する痛烈な風刺が込められているブラック・コメディですが、最初から最後まで楽しく見られました。日本未公開作品のリメイクということですが、アイディアが新鮮で、今の時代にぴったりなテーマで、興味深く見られます。この手のものにニコール・キッドマンはぴったりはまり、特異な設定がリアルに思えてくるほど。で、結局は伝統的ステレオタイプの良妻賢母でなく、自由に人生を活き活きと過ごす現代のスタイルに軍配が上がったわけですね。

ステップフォードワイフ

 

4 パディントン

シンプルだけれど、パディントンに愛嬌があって、想像以上に楽しく観ることができました。ファミリーで安心して楽しめる作品です。とにかくパディントンのキャラクターが良くて、良い子なんですよね。おじさんおばさん思いで、人の話をそのまま信じ実行する素直さ。それでいて初めて観る歯ブラシやトイレ、セロテープをもてあましてとんでもない失敗を犯してしまうのですが、それがまた憎めないのです。しかも自分が邪魔者になっていると聞くと、黙って置手紙を置いて出て行ってしまう健気さ。たまりません。ニコール・キッドマンが悪役を一手に引き受けて、シリアスな作品とは違った一面を見せてくれているのも嬉しいところ。良かったです。

 

5 アザーズ

出だしのインパクトはなくても、あの閉鎖された空間の中でじわじわと謎と不気味さが増していく展開は、この手のオカルトものとしてはなかなか秀逸。某映画の二番煎じ的なところもあるのですが、感心させられた面の方が大きかったです。ニコール・キッドマンも充分再三のアップに充分耐えられる美しさを放っていて、この手の静かなオカルトものには、美女は欠かせませんね。

アザーズ

 

6 ドッグヴィル

とにかく、床と線と小道具だけで3時間という長さを感じさせない作品にしてしまうトリアーの力強さには感服します。内容はこれまでの彼の作品から期待するものを裏切らないどろどろとした人間関係と衝撃的な結末。そして何より主人公の女性を徹底的に苛め抜く「S」的な演出。これを壁も天井もない舞台に線で区切りを書き、文字と小道具と照明ですべてを演出してしまう実験的な作りにも関わらず、それに全く違和感を覚えさせられなかったです。トリアー色いっぱいの作品に仕上げていました。キッドマン主演。

 

7 冷たい月を抱く女

妻(ニコール・キッドマン)が実はとんでもない犯罪者だったという、後半の意外な展開、さらには意外な共犯者ということで、二転三転でなかなか見応えのあるサスペンス映画でした。

 

8 誘う女

テレビキャスターとしてのキャリアのためには何でもするとんでもない女の役をニコール・キッドマンが熱演していて、展開もなかなか面白いです。彼女の出世作的な映画でもあります。翻弄される男どももまた情けないやら可哀そうやら。あっけないオチがまたこの作品らしい。

誘う女

 

9 聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア 

冒頭から不穏な空気がスクリーンを支配する中、少しずつ少しずつ物語は怪しさを帯びていき、主人公一家は次第に追い詰められていきます。飲酒手術により一人の命を奪った外科医。父親を奪われた息子は、執刀医の家族も同じように一人命が奪われるべきだと、夫婦の子供たちがなぜか下半身がマヒして動けなくなるのです。さらには少年の言葉の通りに子供たちの病気が進行する中、家族一人殺すことで、残りの命が救われるという少年の言葉を実行せざるをえない状況にとうとう追い込まれてしまったのです。いったいどういう結末になるのか、皆が救われる結末を期待しながらも、この作品はハッピーエンドを用意していませんでした。かなり後味の悪さが残ったまま作品は終わっていくのです。不気味な少年を演じたバリー・コーガンが、登場のシーンから異様な雰囲気を放ちつなど、見事な存在感でした。良妻賢母の妻をニコール・キッドマンが演じています。

 

10 インベージョン

かなり強引な設定ではありますが、こういったウイルス感染スリラーは好きなタイプの映画でもありまして、面白く観させて頂きました。スペースシャトルの爆発を機に広がった謎のウイルスへの感染から逃れ、息子とともに逃げ回るヒロインをニコール・キッドマンが熱演しています。相変わらず美しいですし。感染すると感情をなくし、とにかく無表情に非感染者を仲間に引きずり込もうと追っかけ回した上に、ゲロにも似た液体を口から吐きかけるという、不気味な様子がスリラーを盛り上げ、ゾッとさせられる寒気を覚えました。そんな中で奮闘するヒロイン、子供が感染しない免疫を持っていたというのは都合のいい設定ではありますが、ヒロインを死なせるわけにもいかないし、それはそれで映画を盛り上げるためのもの。最後はお約束どおりの結末で一件落着に向かうのですが、実はこの結末が果たして人類にとって幸福だったのかというと、ちょっと考えてしまいます。感染によって人間はまったく別人格となり、感情も失ってしまいます。言ってみれば「人間らしくなくなる」わけなのですが、実はそのおかげで大変なメリットも生まれてくるのです。現在地球上で問題になっている大きな問題はほとんどすべて人間の感情的作用が引き起こすものだと考えれば、全人類が感染して感情をなくしてしまったほうが平和で争いのない世界で幸せに暮らせるとも言えるのです。その部分では、実に皮肉的な結末の映画であり、実は深いメッセージが込められた作品でもあるのです。

インベージョン

 

11 コールドマウンテン

12 ライラの冒険 黄金の羅針盤

13 リピーテッド

14 ザ・インタープリター

15 レイルウェイ 運命の旅路

16 シークレット・アイズ

17 奥さまは魔女

18 イノセント・ガーデン

19 アクアマン

20 ブレイクアウト