●アンドリュー・ガーフィールド 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

アンドリュー・ガーフィールド 出演映画 ベスト10

 

1 アメイジング・スパイダーマン

人気シリーズを新たなものとして引き受けるということは、かなりのプレッシャーであったと思うのですが、『(500)日のサマー』の監督らしさも出しながらも、スパイダーマンというものに求められるものもきちんと取り込んで、全体としてうまく消化していたように思います。演じる俳優の顔ぶれを見ると、全シリーズに比べると優しく穏やかな印象を受けるので、次第にダークさを増していった前シリーズに対し、今シリーズのこれからの展開に興味が持たれます。特に秘密を抱えるという部分での葛藤については、今作では比較的あっさりと明るみになっているので、主人公が今後どんなことで悩み、戦っていくのか、注目してみたいところです。

 

2 沈黙 サイレンス

マーティン・スコセッシが長年温めていた遠藤周作の原作を映画化ということで、信教に関するとにかくずっしりと重いテーマですし、上映時間をとっても作り手の熱い気持ちがよく伝わってきます。キリスト教を広めようとやってきた外国人宣教師たち(アンドリュー・ガーフィールド演じる主人公もその一人)でしたが、想像以上の弾圧と、キリスト教が根付かない日本特有の文化に躓き、信教を不器用にまで通して死んでいく者と、屈辱の中で表面的に棄教し抵抗を諦める者、いずれの選択にしてもそれは実に重い選択だったことでしょう。斬首シーンなどかなり衝撃的なシーンもあるなど、拷問のシーンは観ていて辛いもので、これを目の前で仲間たちが受けているのは到底見るに堪えないものであることは想像に難くなく、そういう意味で踏み絵に応じたシーンはほっとしてしまったりもしました。なかなかこの時代の日本の宗教弾圧を描く作品というものは少なく、そういった意味では日本人でないスコセッシ監督がこの映画をつくったということは、やられたという感じさえしました。

 

3 ソーシャル・ネットワーク 

いきなりどういう状況にあるのかを説明しないで、時間を行ったり来たりする中で少しずつ把握してくれればいいという構成は、一筋縄でいかないフィンチャーらしい構成ではありますが、キレは必ずしもよくないです。抽象的ですが、もやっーとしたものが常に漂っているようなところがあって、明確に時間を動かしていながらも、それがズバッと切り替わってこないようなところがどうもすっきりしませんでした。また人間の描き方が浅く、それぞれの関係性の変化は把握できるものの、内面に抱えている感情や思惑が、どの時間軸のシーンにおいても伝わってこず、その部分でドラマとしての面白味もやや薄く感じました。ただそうはいっても題材的には非常に興味深いものでありましたし、テクニック的にもフィンチャーらしさは随所に見られました。

ソーシャルネットワーク

 

4 アメイジング・スパイダーマン2

前シリーズの匂いを漂わせながらも、この監督らしいキュートな恋愛シーンもふんだんに盛り込み、もちろんアクションシーンもそれなりに見せ場を作り、まずは無難にまとめあげたという感じです。ただここまでくると、あまり目新しさは感じないもので、それを補うかのような意外な終盤。さらにはまったく完結しない形での幕引きということで、前作や、その前の一連のシリーズに比べると、やや消化不良。マンネリ感も感じられるところはありましたね。

 

5 ドリームホーム 99%を操る男たち

サブプライムローンの崩壊により庶民の生活の基盤が失われていく様子は、真っ当に地味に生きている人たちが次々に悲惨なめにあい、汚い仕事で金を稼ぐ憎むべき人間が私腹を肥やしていくという、社会のねじれが浮き彫りになり、観ていて不快でかつやるせなくなってしまうような作品です。家を取り上げられた主人公がその家を取り戻すために、180度立場を変えて、かつての自分のような人々を不幸に陥れていく姿を見ていると、アメリカの社会の歪をみているようでもあります。しかしどこかで善の心を捨てきれなかった主人公は、やはり悪に徹しきれなかったようです。一方でマイケル・シャノン演じるブローカーの圧倒的存在感。主人公のシングルファーザーを演じるのがアンドリュー・ガーフィールド。

 

6 スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム 

3代のスパイダーマンとその悪役たちが大集合のオールスター・ムービーで、まずはその豪華メンバーだけで楽しめるという面はありました。その分、スパイダーマンシリーズにある人間ドラマ的な部分は控えめになってしまった部分は否めませんが、一度見たかった勢ぞろいだけでも観た価値はあったように思います。

 

 

7 わたしを離さないで 

設定が特異ですが。そのあとはその設定にしたがった展開。自分の運命そのものに疑問を持ち抵抗することまでいかないところに、物語としての疑問は感じますが、映画というよりも原作の問題でしょうか。決まった運命の中で起こる問題はきちんと悩みとして描かれているので、惜しい気はしました。幼馴染3人組の一人がアンドリュー・ガーフィールド。

 

8 ハクソー・リッジ

武器を持つことを拒み続けながらも、自ら志願して衛生兵として仲間を助け続けた伝説の実在の兵士(アンドリュー・ガーフィールド)にスポットを当てた作品です。彼の生き方、信念、意志の強さというものには恐れ入るばかりで、批判されいじめも受けながらも、行動で自らの信念を示すことで、やがては仲間から誰にも真似できないことだと認められていく様子は、胸のすく思い出もあります。ただし作品としては、むやみに戦闘シーンが長く、しかもそれが単調なので、やや間延びした印象を受けます。過酷で凄惨、命がけで双方戦う最前線をじっくり見せたいという思いは分かりますし、それがあってこその救助シーンの重さに繋がることも理解できますが、映画としてはもうすこしコンパクトにまとめて欲しかったとは思います。

 

9 ブレス しあわせの呼吸 

設定としてはわかりやすい感動を欲しがるドラマだという印象ですが、作品はよりユーモラスに、あまり「泣き」に偏らないよう、夫(アンドリュー・ガーフィールド)婦とも明るく前向きなキャラクターとして描かれていました。新婚早々ポリオから肢体マヒに陥ってしまった夫を、献身的な介護と斬新なアイディア、そして行動力によって家族と自宅で生活できる道を切り開き、敷いては多くの同じ病気で苦しむ人々の助けにもなっていったという、この奥さんの迷いのない姿はなかなか天晴れでした。病気の夫に対し弱音を吐かずに、普通の親子として過ごすことができたのも、ひとえに彼女のおかげといったところでしょう。作品的には奇をてらわず、ストレートにこの話を追って描いていたという印象で、その分面白味という点に欠けたのは仕方のないところかもしれません。

 

10 大いなる陰謀

これでは完全に豪華キャストに名前負けしてしまっています。米国主導の形で今世界で行われている戦争に対する疑問を投げかけようとしている意気込みは分かるのですが、力みかえってしまって空回りにしかみえません。かっこばっかり整えて大上段に構えて演説ぶっても、観ているものには響いてきません。そこが結局大スターの作った映画ということなのでしょうか。もちろん映画の中では、実際に志願して戦地に赴いた若者たちの姿も描かれてはいます。家族もいるでしょう、友達も、ガールフレンドもいるかもしれません。失うものがあるかもしれない、それでも戦争に参加する彼ら。一方でそんなことにまったく興味を持たず、毎日ぼんやりと遊び暮らしている若者も登場してきます。彼らを対比することで、戦争というものの意味を問いかけようとしているのですが、それらはあくまでもそれは(主にロバート・レッドフォード演じる大学教授からの)一方向による視点によるもので、どうも「上から」目線に感じてしまいました。アンドリュー・ガーフィールドは学生役。