●ピーター・オトゥール 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

ピーター・オトゥール 出演映画 ベスト10

 

1 おしゃれ泥棒

おしゃれでしゃれて小気味良いロマンテイック・コメディの傑作です。邦題のとおり、とにかくヘプバーンのファッションショーが素敵。サングラスや帽子も含め、カラフルな衣装を場面場面で着こなしているのが楽しめます。ストーリーもなかなかおしゃれで、オチまで爽やか。現代の防犯ではなかなかこうもいかないでしょうが、まだのんびりした時代です。ピーター・オトゥールは探偵を演じています。

おしゃれ泥棒

 

2 アラビアのロレンス

ピーター・オトゥールの代表作。上映時間はもちろん、作品自体に壮大なスケール感を感じる作品になっています。雄大な砂漠の中での一人の男の苦悩というものが非常に対照的で、人間のはかなさというものをより強く感じました。アラブ人になりきろうにも肌の色の違いを自覚してそれ以上なりきれない。国と国のエゴの中でいいように使われてしまった悲しさ。栄光と挫折。一人の人間の無力感が強く押し寄せてきました。

 

3 スターダスト

子供から大人まで観て楽しめる見ごたえ充分のアドベンチャー・ファンタジー映画は壮大なるおとぎ話です。それぞれが色んな思惑を持ちながら、クレア・デインズ演じる娘を追いつ追われつの展開は、スピード感もあり、緩むことなく最後まで惹きつけてきれました。とにかく、この物語には様々な要素が詰め込まれています。未知の世界への冒険に始まるロマン、地位をめぐる兄弟間の駆け引きによるスリル、魔法を駆使したファンタジー、緊張感ある追走劇のサスペンス、お茶目な海賊のキャプテンのコミカルさ、主人公とヒロインとのロマンス、決闘場面でのアクション、そして親子の絆と、映画を盛り上げるに必要なあらゆるものが、全編に散りばめられているので、面白くないはずがありません。ロバート・デ・ニーロやミシェル・ファイファーのベテランが楽しんで役を演じているのも伝わり、どこか微笑ましい感じさえします。特にファイファーのふけメイクと、デ・ニーロの秘密の趣味は見ものです。笑うところは笑わせて、ドキドキさせるところはドギトキさせ、そして感動させるところは感動させてと、とにかく分かりやすいのがいいです。国王役でピーター・オトゥールは出演。

 

4 チップス先生さようなら

ピーター・オトゥール演じる一人の先生の半生を描いた、スケール感のある、そしてあたたかい作品になっています。最初はなかなか熱心さが周りに伝わらず、生徒の人気はなかったのですが、次第に生徒たちにもその思いが伝わり信頼を得ると、校長先生にまで昇り詰めていきます。教育に身を捧げた半生と、その中での周りの人々との関係が素敵です。

チップス先生さようなら

 

5 クリエイター

ピーター・オトゥール主演。変わり者の科学者と若者たちとの一風変わった交流を描く作品です。最初は騙されて助手にされてしまった大学生、そこに加わった若い女性がなぜか教授と恋仲に。青年の恋愛模様も加わり、研究とは別に普通の青春模様も描かれていきます。そして終盤は植物状態に陥り、医師からもあきらめるよう促されるほどの状態を、青年の熱意が奇跡を起こすという展開に。まさに最後に愛は勝つ、ですね。最後はほっこりと暖かな気持ちになる作品でした。

 

6 何かいいことないか子猫チャン

ピーター・オトゥール演じる女たらしの雑誌編集者をめぐる、男女のもつれがすさまじいドタバタの喜劇。次第に誰がどんな役回りだかわからなくなってしまうのですが、あまりにふざけていて笑える作品ではあります。

 

7 ラストエンペラー

幼くして皇帝となり、時代に翻弄されながらも、しぶとく生き続けた清朝最後の皇帝。その人生は華やかなものとは正反対という印象で、年を重ねるごとに地味で辛く厳しい生活を虐げられるようになっていくのです。元皇帝としてのプライドもあったでしょうが、最後は死んだことにされ、周りにも存在を気にされないほどの身に沈めていく様子は、悲哀に満ちた淋しいものでした。作品としてはその波乱にあふれた人生を淡々と描く、シンプルな構成になっていました。ピーター・オトゥールは家庭教師役。

 

8 将軍たちの夜 

軍隊、戦争という特殊な状況下で、敢えて1つの殺人事件を執拗に追って行った男の執念が20数年経って実を結ぶという、硬派のミステリー・サスペンス。犯人探しというよりも、どう犯人をおいつめていくかというところがメインになってきますが、異常殺人を繰り返す将軍という特殊な設定であるのにも関わらず、なかなか見応えある作品に仕上がっていたと思います。前半はみな似たような格好をしていて、人間関係を理解するには時間がかかりました、第二の殺人シーンの前後からスピードを上げ、サスペンス映画らしいテンポになっていました。

 

9 トロイ

スケール感は充分。だがやや長い。城を中心とする戦いがほとんどで、場面にあまり動きがないので、単純な決闘が繰り返されるだけの単調な印象も残ります。とはいいながら親子愛、夫婦愛、恋愛に名誉欲、恨みと様々な人間模様を折り込んで、あまりに有名な歴史物語を娯楽対策大作として仕上げた力は認めることができます。特に女性キャストに有名どころを使わず望んだ意欲も悪くないですし。特にダイアン・クルーガーの美貌は、スパルタからトロイへ連れ帰ってしまう理由として充分説得力がありました。

 

10 冬のライオン

血の繋がった親子兄弟の間での王位をめぐる醜い争いの浅はかさを描いたシニカルな作品です。親子の愛情の前に打算や策略が優先されていく彼らの心の状態は、生まれ育った環境の積み重ねなのでしょうか。愛情はないとしても、妻への仕打ちといい、凡人には到底理解できない世界。冒頭以外ほぼ室内でのシーンとなり、舞台劇的な印象を強く受けます。